これまでいただいていたご質問への回答が遅くなっており、申し訳ございません。
今日から順次ご回答をアップしていきます。
<ご質問>
私は今年の1月に父が持っていた一般上場株を相続しまして、売り時を見極めるために、足立さんのブログを毎日拝見させていただいております。株取り引きの初心者です。
売り買いの基準があると、反発するのでは?や、もっと上がるのでは?などの心配もなく、本業に支障もないので助かります。
今後もわかりやすいブログをよろしくお願いします!
お聞きしたい事は、インカムゲインとキャピタルゲインのどちらをどれ位の割合で意識するべきかという事です。
どちらも大切だとは思いますが、バランスが大事ですよね。
足立さんの考えるバランスを教えていただきたいと思います。よろしくお願い致します。
<回答>
ご質問ありがとうございます。
私の投資手法では、100%キャピタルゲイン狙いです。
インカムゲイン狙いの場合、期待できる利回りは2~3%程度です。対して私の投資手法では年間当たりの利回り15~20%(年によりだいぶデコボコしますが)を目指していますので、インカムゲインでは利回りが低すぎるのです。
しかも株式の場合、配当金の減額リスク、株価下落リスクなどもあるので、インカムゲイン目的の投資にはあまり向いていないと思います。
もしインカムゲインを狙うのであれば、過去10年間の配当金や業績の推移を見て、配当金が増加傾向にあり、業績が伸びているか安定している銘柄を選ぶべきです。
決して高配当銘柄のランキング上位から選ばないようにしてください。
このあたりは、下記の楽天証券コラム第396回~398回も参考にしてください。
また、インカムゲイン狙いであれば株式ではなくREITへの投資を検討するのも良いと思います。REITであれば、4%~5%程度の利回りが期待できます。
本来なら、キャピタルゲイン狙いで株式、インカムゲイン狙いで債券・預金、これらの配分比率のバランスを取ることで、インカムとキャピタルのバランスを取ることができました。
しかし、ゼロ金利、マイナス金利の影響で、債券・預金への投資という選択肢はなくなりました。
そのため、実質的にはキャピタルゲインを優先的に狙うことで投資の利益を得るというスタイルを取らざるを得ません。
逆に、低金利時代に、高いインカムゲインを求めすぎると、非常に高いリスクの商品をつかまされることになりますので十分注意してください。すでに大勢の被害者が出ています。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。