<今日の日本株>
8月3日(水)の日本株は円高により大幅に続落、日経平均株価は前日比308円34銭安の16083円11銭で引けました。TOPIX、マザーズ指数も大幅下落となりました。
今日のADA指数は27.2%となり、前日の37.6%から大きく低下しました。保有株に25日移動平均線を明確に割り込むものが相次ぎ、売却ないしツナギ売りを余儀なくされたことが理由です。
はっきり言って、動けば動くほど損が膨らむ相場という印象を強く受けます。私自身、最近は毎日のように損失が積み上がり、かなりストレスが溜まっています。こんなときはポジションを軽くしておき、余計な売買は慎み、明確なチャンスが来たときに勝負をかけるのが得策と思います。
<とにかく上昇トレンドが続かない相場>
例えばそーせいグループ(4565)は、昨日の上昇で明確に25日移動平均線を超えてきました。株価チャートだけでみると、非常に良い形で、絶好の新規買いチャンスでした。しかし、今日の下落で昨日の上昇は帳消しとなり、逆に25日移動平均線を明確に下回ってしまいました。これ以外にも、25日移動平均線を超えたと思ったらすぐに失速して25日移動平均線を下回ってしまう銘柄が続出しています。とにかく上昇トレンドが続かない相場という印象を強く受けます。こうなると、私の手法(25日移動平均線を上回ったら新規買い・下回ったら売却ないし損切り)は全く通用しなくなってしまいます。
これはそもそも今の日本株が全体としてまだ下降トレンドにあることが理由と思われます。指数をみても日経平均株価は25日移動平均線を少し下回っている状態、TOPIXやJPX日経400は明確に25日移動平均線を下回っています。そして、個別銘柄に至っては、今日の下落でさらに下降トレンド銘柄が増加していて、上昇トレンドが継続している銘柄は15%ほどしかないのではと感じます。
これに加え、決算発表による突然の急落も相俟って、いわば「簡単に大損できる相場」になってしまっています。先日も申し上げたかもしれませんが、決算発表が過ぎ、かつ上昇トレンドにある銘柄に絞って買い、かつ投資資金全体に占める株式への投資割合をできるだけ抑えておくことが必要だと感じます。積極的に空売りを仕掛けるまでは必要ないとは思いますが、とにかく今は攻めよりも守り優先でいくべきです。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。