今日の日本株(2016年8月4日)

<今日の日本株>
8月4日の日本株は午前中弱かったものの後場は一転して上昇し、日経平均株価の終値は前日比171円78銭高の16254円89銭でした。TOPIXも上昇しましたが、マザーズ指数は下落しました。
今日のADA指数は10.5%となり、前日の27.2%から大幅に低下しました。私の保有株に大きく下落するものが続出し、売却・ツナギ売りを余儀なくされたためです。
私にとって、今日の日経平均株価が171円も上昇したと思えないほど保有銘柄の値動きは悪く、投資対象とする銘柄の抜本的な見直しをしないといけないかもしれないと思っています。

<好業績の優良株が軒並み売られる相場>
例えば、ニトリホールディングス(9843)やセリア(2782)など、好業績の優良株の株価は軒並み大きく下がりました。また、今まで強い動きだった建設株も大きく値下がりし、25日移動平均線を割り込む銘柄も目立っていました。一方、グロース株(成長株)目線からみれば決して買いの対象とならない日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)といった海運株が揃って5%近く上昇するなど、好業績とは決していえない銘柄の上げが目立ちました。
私は、買った後で株価が大きく値上がりした銘柄については現物で保有し、その銘柄が下降トレンドに転換した場合は現物を売るのではなくツナギ売りによりヘッジしています。7月上旬までは好業績・内需系銘柄は順調に値上がりしていましたから私の現物株リストはそうした好業績・内需系銘柄、言い換えれば二極化相場で株価が上昇していた銘柄ばかりです。
それらの二極化相場での勝ち組銘柄のほぼすべてが足元の相場では下降トレンドになってしまっています。上であげたニトリホールディングスやセリアも同様で、今日の後場日経平均株価が右肩上がりに上昇する中、これらの銘柄は逆に右肩下がりに下落を続けていたのです。
いくら好業績が続く銘柄であっても、買いが入らず売り圧力が優れば株価は当然下落していきます。私の感触では二極化相場は2013年6月から続いており、ついに二極化相場が終焉を迎えつつあると解釈しなければいけなくなってきたのかもしれません。つまり、グロース株(成長株)相場の終焉です。
今は大部分の個別銘柄が下降トレンドで、上の海運株についても下降トレンドの中での上げに過ぎません。ただ、好業績銘柄の冴えない株価が続く一方で、二極化相場で全く上昇しなかった銘柄がここから立ち上がって上昇トレンドに転換し、7月中旬前後の直近高値を超えてくるならば、好業績銘柄からそうした銘柄にシフトしていかなければいけないと感じています。

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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