ご質問の回答(3)

(ご質問3)
特別利益の計上は、その期の純利益に載せて考えてもいいのでしょうか?  先だってお尋ねした東証2部上場のトレックス・セミコンダクタ-が、29年3月期第1四半期に特別利益を518百万円計上するニュ-スが7/1発表され(取引先からの受注取り消しに伴うもの)、トレックス単体の29年3月期純利益予想5億予想を超えます。(子会社化する会社の利益は、まだ含まれていない。)  勿論この特別利益に相当する売り上げや利益はいくらになるのか分かりませんが差し引かれなければならないと思いますが・・・

(回答3)
特別利益を、PERやROEなどの投資指標の計算上考慮すべきかというご質問であると解釈してご回答します。
特別利益は、文字通り「特別」な利益です。これは、企業が有する実力とは無関係に生じる利益です。
ですから、PERやROEの計算をはじめ各種分析上、特別利益はなかったものとして考えるべきです。その場合、あるべき当期純利益の水準として、経常利益の65%前後をみておくとよいでしょう(経常利益から法人税等の税率35%前後を差し引いたもの)。

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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