どのサイトかは忘れてしまいましたが、投資家を以下のように分類している記事がありました(うろ覚えなので少し間違っているかもしれません)。
・一流投資家:将来の株価を見通せる人(100人に1人)
・三流投資家:将来の株価を見通せる実力がないのに見通せると勘違いしている人(100人に80人)
いいな、と思ったのは次の部分です。
・二流投資家:自分には将来の株価を見通せる実力がないことに気づいている人(100人に20人)
個人的には、将来の株価を見通せるような人は1万人に1人いるかいないかだと思っていますので、一流投資家はほとんどいないですし、目指すべきでもないと思います。
となると、個人投資家が目指すべきは「二流投資家」ではないかと思うのです。私は、将来の株価を見通すことができません。ですから、自信を持って「二流投資家です」といえます。
おそらく、二流投資家の人たちは、将来の株価をあらかじめ予想することは無意味だと分かっているため、別のアプローチで株式投資で成果を上げようと考えているはずです。私が株価のトレンドに素直についていくという「株価トレンド分析」を実践しているのも同じ理由からです。
三流投資家は、株価を見通すことができる、もしくは自分にはできないけれど、プロ投資家ならばそれができる、と思ってしまいます。ですから投資情報サイトで「専門家」や「投資のプロ」が示す今後の株価見通しや推奨銘柄を鵜呑みにしてしまうのだと思います。
自分が三流投資家だと思う方は、将来の株価を予測することなど不可能であることに早く気づいてください。そうすれば、投資情報サイトで流れている情報の99%は役に立たないことがわかります。それが分かれば、投資情報サイトの役に立たない記事を読む時間を、銘柄分析や株価チャートのチェックに使うことができます。人間に与えられた時間は限りあるものです。その時間を何に費やすかにより、将来が決まります。
ひとたび二流投資家になれば、おそらく三流投資家に戻ることはありません。次は二流投資家の中で上位を目指すようにすればよいのです。私が書籍・楽天証券コラムや本ブログで個別銘柄の売買の推奨を一切しない理由を理解していただければ、もう二流投資家の仲間入りです。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。