<今日の日本株>
1月14日(木)の日本株は、昨日の大幅高をいとも簡単に吹き飛ばすような急落であり、日経平均株価の終値は474円68銭安の17240円95銭でした。取引時間中には一時700円超値を下げ、17000円を割り込む場面もありました。
個別銘柄をみても投げ売りの嵐で、個人投資家の信用取引の投げ売りだけでなく、反発を見越して昨日新規買いした投資家の投げ売りも合わさって、大きな下げを演じる銘柄が目立ちました。
これを受け、昨日少し反発したADA指数も再び低下し、0.8%となりました(13日は10.3%)。昨日記したようなコールオプション買いや日経平均先物買い、下降トレンド銘柄の底値圏狙いの買い、いずれも失敗に終わり、これらは全て一旦撤退しました。
<「95%」ではなく「5%」の相場展開か?>
私だけでなく、多くの市場参加者が、13日の大幅上昇で一旦は底打ちの動きになるはずと思ったはずです。過去の経験則からは95%以上の確率で底打ちとなるため、私も無理のない範囲で、先物買いや下降トレンド銘柄にも買いを入れたわけです。ところがこれらは無残にも撃沈しました。
さすがにいつ底打ちしても全くおかしくないことは重々承知しています。しかし、今日の株価の動きをみると、どうも相場つきがいつもと違うような感じがします。残り5%の方の、最悪のパターンも想定した方がよいのではないかと思いました。
<勝つことよりも財産を減らさないよう守る方が大事>
株式投資には、攻めるべき時期と守るべき時期があります。攻めるべき時期とは例えば2013年前半のような底値からの立ち上がりの全面高相場であり、守るべきとはまさに今のような世界同時株安の相場です。
もちろん、ここまで短期間で大きく下がっているのですから、タイミングよく底値圏で買うことができれば、かなり利益を得ることも可能なのは事実です。でも、私が昨日それにチャレンジした結果失敗したことからも分かるように、底打ちのタイミングを少しでも見誤れば、簡単に損失を膨らませることができてしまいます。
確かに、ここから急反発してしまえば、得られるはずだった利益を得られなくなりますから悔しいですが、私はここからの反発局面を無理に狙うことはせず、今まで通り株価のトレンドにしたがって淡々と売買を実行していきたいと思います。今は勝つことよりも財産を減らさないことを優先すべき時期と判断しています。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。