「勝ち」より「負けない」を重視ー2022年4月22日の日本株と今週の投資戦略

4月22日の日本株

4月22日の日本株は、寄り付きから大きく売られ、日経平均株価は一時27000円を割り込みました。終値は前日比447円80銭安の27105円26銭でした。
TOPIX、マザーズ指数も下落しました。

値上がり銘柄913に対し値下がり銘柄2980と全面安に近い展開、年初来高値更新銘柄は9、年初来安値更新銘柄は51でした。

ADA指数は12.0%となり、前日の35.6%から大きく低下しました。保有株の売却および新規空売りを実行したことによります。引き続き上昇トレンド銘柄を買い、下降トレンド銘柄を空売りするロング・ショート戦略を継続中です。

「勝ち」より「負けない」を引き続き重視

個別銘柄をみると、日経平均株価以上に弱いものが目立ち、特に成長株の弱さが目立ちます。また、商社株や非鉄金属株も頭打ちになるなど、インフレ関連銘柄もやや弱ってきています。

また、日経平均株価も21日木曜日の上昇で25日移動平均線を超えて上方向に向かうかと思われたのもつかの間、翌22日金曜日には大きく下落して再び25日移動平均線割れ、そして週末のアメリカ株の急落で日経平均先物は26700円近辺まで下がっています。

私自身、移動平均線超えで買うというルール通りにやっても、その後株価が伸びず損切り、という状況がかなり生じていて、結局はマーケット全体が下げ相場、もしくは方向性が乏しいということです。

下げ相場でも一直線に下げることは少なく、多くは波を打って下げますから、一時的な反発局面で移動平均線を超えることは良くあることです。しかし下げの途中の反発に過ぎないので、再び下げに転じてしまい、買った株は損切りになってしまいます。

そもそも移動平均線超えで買うというのは、勝ちに行く、要は利益を取りに行っている行為なのですが、これが今の状況下では上手く行かないわけです。
であれば、利益を取りに行っても取れないのだから、闇雲に買うのではなく、よほど良いタイミングでなければ買わない、そして買うとしてもポジションを抑えておく、といったように、勝ちに行こうとして負けてしまうことをできるだけ防ぐ、つまり「負けない」行動を重視した方がよいと感じています。

私自身は、ある程度は売買をしていないと変化の兆候を感じることができないので、ポジションを小さめにしてやっていますが、極端な話、今は何もしない、という選択肢もあります。利益を得ようとして買った結果損切りになって損失が生じてしまいやすいのが現状なのですから、わざわざ動く必要もない、ということです。

もちろん、動かなければ利益は一切得ることができません。損失を回避するだけです。でも、動いたら損失が出てしまうのであれば、利益が得やすい状況になるまで動かずに待つ、というのも1つの戦術と感じています。

とにかく、勝つよりも大きく負けないことを優先するようにしましょう。

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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