<8月28日の日本株>
週末8月28日の日本株は、強含みで推移していましたが2時過ぎの安倍総理辞任のニュースが流れると一気に700円幅の急落となりました。引けにかけてやや持ち直すも、終値も前日比326円21銭安の22882円65銭でした。
TOPIXも下落、マザーズ指数は5%近い暴落となりました。
値上がり銘柄967に対し値下がり銘柄2918と値下がり優勢、年初来高値更新銘柄は51、年初来安値更新銘柄は4でした。
ADA指数は44.8%となり、前日の68.5%から大幅に低下しました。保有銘柄に25日移動平均線を割り込むものが相次いだため、それらを売却したことによります。
<新興市場銘柄で被弾>
個別銘柄をみると、これまで順調だった中小型成長株やIT関連株が大幅に下落しました。これはマザーズ指数の暴落からも見て取れます。
私自身、保有株の中心がそうした中小型成長株やIT関連株ですので、かなりの被弾をしました。利益が大きく削られ、8月18日の利益水準まで後退してしまいました。
とはいえ、ここまで大きく上昇していたわけですから、それを考えると致し方ないです。こういうこともある、というのが株式投資です。
でも、最近になって中小型成長株やIT関連株の高いところを買ってしまった個人投資家の方は非常に厳しい状況になってしまったはずです。
やはりできるだけ上昇トレンドの初動で乗ること、高値掴みを避けるために移動平均線からのかい離率が大きい場合は安易に手を出さないことが重要であると改めて実感しました。
一方、出遅れ銘柄・業績悪化銘柄は底堅いものが多く、プラス引けのものも数多くありました。金曜日の動きだけ見れば、中小型成長株やIT関連株が売られ、出遅れ銘柄・業績悪化銘柄が買われたという状況です。
では、ここから出遅れ銘柄・業績悪化銘柄へ資金をシフトさせていくべきかと言われると、非常に悩ましいところです。結局出遅れ銘柄・業績悪化銘柄の上昇はリバウンドの域を出ない可能性が高く、それほど利幅が取れないのではないかと感じています。
ということで、まだ本格的な物色の流れが見えない中、中小型成長株やIT関連株がさらに弱い動きとなれば、それらの銘柄は売却することになるため投資資金の枠が空くことになります。それを用いて出遅れ銘柄・業績悪化銘柄についてももう少し増やすことを検討しています。
まだ結論を出すには早いため、週明けの動きを見て改めて判断したいと思います。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。