<今日の日本株>
3連休明け12月25日の日本株は、前日のアメリカ株大幅安と急速な円高進行を嫌気し、崩落しました。日経平均株価は終値でも1000円超の下落、先週末比1010円45銭安の19155円74銭となりました。下落率は5%に達しています。
TOPIX、マザーズ指数も崩落し、マザーズ指数は6.7%もの暴落でした。
値上がり銘柄162に対して値下がり銘柄3823と全面安の展開、年初来高値更新銘柄は0、年初来安値更新銘柄は1586と、今まで見たことのない数値になっています。
ADA指数はマイナス2.5%となり、先週末のプラス4.0%から低下しました。先週金曜日にリバウンド狙いで買った株が撃沈しましたのでさっさと損切りしました。やはり私にはリバウンド狙いは向いていないようです。
<売られすぎのサインが相次ぐ>
まず、東証1部銘柄の年初来安値更新が1586というのは、今まで見たことがありません。先週金曜日の1300超えも異常でしたが、それをさらに超えるという異常っぷりでした。
それ以外にも、あらゆる指標で売られすぎのサインが出ています。もし空売りしていたなら、ここで買い戻さなければ絶対にいけないくらいのレベルになっています。
もし、数年に1度レベルの下落であれば、今日もしくは明日で下げ止まる可能性が極めて高いです。
ただ、リーマンショックのときはこのような状況からさらにびっくりするほど下落しました。
確かにリバウンド狙いをしてビタッと決まれば短期間にかなり大きな利益を得ることができます。でも、おそらくリバウンド狙いをしている人は、すでに買ってしまっていてこの異常な下落により戦意を喪失するほどやられているのではないかと思っています。
やはり、リバウンド狙いはよほど腕に自信のある人でないとお勧めできません。
また、リバウンドではなく十分安くなったとして買い向かう個人投資家もいるようですが、私はお勧めできません。もし本格的下落がここから始まるならば、個別銘柄の株価はさらに現在の2分の1、3分の1、ひどければ10分の1以下にまで下落することになるからです。
あえてリスクを取りに行かなくても、勝ちやすい状況になってから勝負にでて、そこそこの成果が上げられれば、その方が安心・安全だと私は思います。
<株価を信じる者は救われる>
私は常日頃から、業績と株価が相反する動きを見せたら、株価の動きを優先すべきと言ってきました。でも多くの個人投資家は、業績が良いのに株価が下がっているのはおかしいとか、割安に買えるといって、今まで買い向かってきました。
今回の下落で、その考えが間違っていることが良く分かったと思います。
私の周りの勝ち組個人投資家で、バブル崩壊前から30年以上株式投資をしている人は全員が「今買うべきではない」と言っています。30年生き残ってきた投資家の声は極めて重いです。
株価を信じていれば、株価のトレンドに逆らわなければ、今回の下落も大した損失を被ることなく乗り切れたのです。下げ相場が本格化すれば、まだまだこんなところで株価は止まりません。株価のトレンドには絶対に逆らわない、それがどんなに好業績の銘柄であってもです。
これを守ることができればどんな荒波も生き残れます。でも守らなければ波に呑みこまれてしまうでしょう。
厳しいことを言っているようですが、これが現実です。生き残ってやがてくるチャンスを一緒につかみましょう。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。