乱高下に巻き込まれないようにするためにはー2018年2月9日の日本株と今週の投資戦略

<2月9日の日本株>
3連休を前に控えた週末2月9日の日本株は、前日のNY株大幅安を受け、6日火曜日に続き波乱の展開となりました。

日経平均株価は一時700円超の急落、引けにかけて多少持ち直したものの終値でも前日比508円24銭安の21382円62銭でした。
TOPIX、マザーズ指数も大きく下落しました。

値上がり銘柄532に対し値下がり銘柄3331とほぼ全面安の展開でした。昨年来高値更新銘柄は10、昨年来安値更新銘柄は141と再び急増しました。2月6日の161に匹敵する銘柄数でした。

ADA指数はマイナス4.9%となり、前日のマイナス0.2%から低下しました。大きく値下がりしたことを受け、保有株のうち25日移動平均線を割り込んだものを売却するなどしたためです。

 

<余計な売買をすればするほど損失がかさむ>
個別銘柄をみると、決算発表を受けて日本エスコン(8892)がストップ高となるなど、高値更新となった銘柄もないわけではありませんが、皆無に近い状況です。

逆に、昨年来安値を更新したものが141も生じています。これは、火曜日の急落の時の安値を割り込んでいることになりますから、事態は深刻です。

私は、月、火で保有株の大部分を売却しましたが、水曜日以降、積極的な売買はしていません。

しかし、個人投資家の中には、水曜日の朝方からの急反発をみて、慌てて買ってしまった方も多いのではないでしょうか。そして金曜日の急落で慌てて売る・・・株価が乱高下しているときは、売買をすればするほどドツボにはまるパターンが多々あります。

でも、水曜日の急反発をもってしても、ほとんどの銘柄は25日移動平均線を割り込んだままでした。

水曜日に慌てて買ってしまう人は、「底打ちかも」という雰囲気によりなんとなく買ってしまっているはずです。
でも、私のように25日移動平均線を超えるまでは買わない、と決めていれば、水曜日に手を出す銘柄はごく少数で済んでいるはずです。
その結果、金曜日の急落も、小さなロスで済ませることができています。

今はボラティリティが高い相場です。ボラティリティとは、株価の変動率のことです。

ボラティリティが高いと、買った株を急落により売らされ、その後急上昇して再度買い直し、そこからまた急落して損切り・・・といったように、売買をすればするほど損失が膨らむという悪循環に陥ります。

ではどうすればよいのか、それは25日移動平均線を超えるまで手を出さないことです。

そうすれば、水曜日以降の株価の乱高下に巻き込まれずにすみますし、「底打ちだ!」と慌てて買いに走る必要もありません。

多くの銘柄が25日移動平均線を再度超えてくるころには、株価の動きもかなり落ち着いてきているはずです。そのタイミングで、慌てずゆったりと買えばよいのです。

確かに、金曜日は陽線引けの銘柄が多く、金曜日の朝に果敢に攻めて行った個人投資家は、現時点で含み益になっていますし、絶好の底値買いができたかもしれません。

でも、それは結果論に過ぎません。〇〇ショックともなれば、金曜日の安値など簡単に下回って株価が下落します。

まずありませんが、もし私が金曜日の寄り付きで買ったとしたら、直近安値割れを損切り価格として逆指値の売り注文を入れておくでしょう。

まだまだこれから下がるかもしれない、そういう気持ちを常に持ちつつ、上昇トレンドに復帰したのを見計らって買えばよいのです。

私が明日以降することは、ウォッチリストに入っている銘柄が25日移動平均線を上回り上昇トレンドに復帰するかどうか、それだけです。例え日経平均株価が明日底打ち濃厚の動きになったとしても、25日移動平均線を上回った個別銘柄しか私は手を出しません。

有名な相場格言に「名人、天井売らず底買わず」というものがあります。株価が急落して25日移動平均線を下回っている間は、例え株価が明らかに割安にみえたとしても、底を打ったように思えても、決して安易に手を出さないこと、これが大きな損失を回避することにつながるのです。

 

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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