ご質問の回答(33)-下向きの移動平均線を超えた時の対処と押し目買いのタイミング

<ご質問>
はじめまして。まだ株式投資を始めて2ヶ月くらいの初心者ですが、楽天証券のセミナーをきっかけに足立先生のブログを知り、以後毎日拝見しております。
幾つか本を読んだり、動画セミナーを見たりしておりますが、足立先生の方法を最も参考にさせていただいております。

そこで、2つほど質問をさせてください。
まず1つ目ですが、25日移動平均線が下向きの状態で株価がそれを越えた場合、損切りのラインも日ごとに下落していくので、いざ損切りとなると損失額が多くなってしまいます。そのような場合、25日移動平均線が上向くまで待ってから買いを入れた方がいいのかどうか教えてください。

2つ目の質問は、押し目買いのタイミングについてです。例えば、ずっと上昇を続けてきた銘柄が急に下がっていずれかの移動平均線に接したような場合、過去の株価推移などから考えてここで反発するだろうと押し目買いをしたくなります。しかし、買った結果そのまま下落してしまうということもあり得ると思います。そこで、押し目買いをする際のコツなとがありましたら教えていただければありがたいです。

よろしくお願い致します

<回答>
ご質問いただきありがとうございます。

・1つ目のご質問について
下向きの25日移動平均線を株価が超えた場合、その後再度反落して25日移動平均線を割り込むことが結構あります。
しかし、そのまま上昇を続けることもありますので、ある程度の割り切りが必要です。

私であれば、この銘柄はどうしても買っておきたいというものであれば、25日移動平均線が下向きであっても、株価が25日移動平均線を超えたら買います。
それほど重要度が高くない銘柄なら、無理に買いません。25日移動平均線が横ばいに変化するのを待って、買うかどうか判断します。

なお、下向きの移動平均線を株価が超えた後、すぐに反落するような場合、反落前の直近の高値を超えたら新規買いする、という手法を使うこともよくあります。
例えば、移動平均線500円の株が、株価上昇により520円まで上昇した後反落したような場合、520円を超えたら買う、ということです。その際、逆指値注文をあらかじめ入れておくことが多いです。
今日であれば、ちょうどトプコン(7732)がそのような動きになっています。

・2つ目のご質問について
例えば、神戸物産(3038)という株があります。この株は株価調整が進み、7月7日時点では25日移動平均線すれすれまで株価が下がっていました。
このままだと、25日移動平均線を割り込む恐れも大いにあります。
しかし今日(7月10日)は株価が反発し、再度明確に25日移動平均線の上まで反発しましたので、新規買いの対象とします。
このように、25日移動平均線近辺の銘柄については、そこから少し反発した時点で買うことが多いです。

拙著「株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書」に、詳しく書いてありますので、よろしければそちらもご覧いただくとよろしいかと思います。

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

関連記事