<4月21日の日本株>
週末4月21日の日本株は、終日強い動きとなり、日経平均株価の終値は前日比190円26銭高の18620円75銭でした。TOPIXも1%以上の上昇でしたが、マザーズ指数は下落しました。
値上がり銘柄2534に対して値下がり銘柄971と値上がり優勢、年初来高値更新銘柄40に対して年初来安値更新銘柄は10にとどまりました。
一時は600を超えていた年初来安値更新銘柄が激減していることをみると、日本株の当面の底打ちの可能性はさらに高まったといえます。
4月21日のADA指数は45.6%となり、前日の35.5%から大きく上昇しました。25日移動平均線を超えてきた銘柄がかなり増加してきたためそれらを新規買いしたり、上昇トレンド継続の銘柄を追加買いした結果です。
<25日移動平均線超えの銘柄がかなり増加>
個別銘柄の動きをみると、まだまだ下降トレンドの銘柄が多いものの、25日移動平均線を超えてきた銘柄がかなり増加しています。例えばソフトバンクグループ(9984)、ヨシムラ・フード・ホールディングス(2884)などです。また、りそなホールディングス(8308)も、小幅ではありますが25日移動平均線を超えてきました。
21日は、マザーズ指数が下落していることからも分かる通り、新興市場銘柄よりも、東証1部の大型株に資金が回った感があります。一部の銘柄のみでなく、底打ちが多くの銘柄に対して広がってきている可能性があり、良い兆候といえます。
<5日移動平均線に注目>
株価の底打ちの可能性をより短期的に判断するための指標として、5日移動平均線が有効です。
株価が底打ちし、上昇トレンドになるためには25日移動平均線を株価が超えてくる必要がありますが、その前段階として、5日移動平均線を必ず超えてきます。
つまり、底打ち→5日移動平均線超え→25日移動平均線超えという順序をたどるのです。
そこで、各種株価指数をみてみると、日経平均株価、TOPIX、マザーズ指数とも、25日移動平均線は下回っているものの、5日移動平均線は明確に超えていて、かつ5日移動平均線自体も上向きとなっています。底打ちから上昇トレンドへ至る第1段階はクリアしていることになります。
もちろん、移動平均線は期間が短いほど、ダマシ(トレンドが変わったと思ったらすぐに元に戻ってしまうこと)も多くなります。それでも、底打ちの第1段階はクリアしたわけですから、この状況下で25日移動平均線を超えている個別銘柄については、基本的に新規買いを進めていってよいと思います。
北朝鮮問題、フランス大統領選挙など、気になることもありますが、気にしすぎると何もできません。私はプットオプションの買いにより保有株のリスクをヘッジしています。オプション取引はリスクヘッジに非常に便利ですので、ぜひ検討していただきたいと思います。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。