<今日の日本株>
2月15日の日本株はやや大きめの上昇となり、日経平均株価の終値は前日比199円ちょうど高の19437円98銭でした。TOPIX、マザーズ指数も上昇しています。
値上がり銘柄数2317に対し値下がり銘柄1186と値上がり優勢ではあるものの、日経平均株価が200円高の割には値下がり銘柄も多い印象です。
昨年来高値更新銘柄は183と依然高水準をキープ、昨年来安値更新銘柄は3です。
今日のADA指数は74.5%となり、前日の81.8%から低下しました。前日80%を超えてしまったので、意識的に保有株を減らしました。今後も必ず新規に買いたい株が出てくるはずですので、少しは枠を開けておこうと思ったためです。決して弱気に転換したわけではありません。もちろん、決算発表等で下降トレンドに転じた銘柄は売却しています。
<日経平均株価はもみ合いだが・・・>
日経平均株価は、直近高値の19615円40銭(1月5日)をなかなか超えることができず、もみ合いになっています。NYダウが20000ドルを突破した後も非常に順調に高値追いをしているのと比べると、非常にもどかしい動きです。
とはいえ、個別銘柄では強い銘柄もたくさんあります。例えば、高値更新が続く東ソー(4042)など、化学株には強い動きが目立ちます。東ソーの業績推移をみると、確かに利益は増加しているものの売り上げは増えていません。通常、成長株を探す場合は売上も利益も年々増えていくものを見つけて投資するのですが、化学株など景気敏感株の場合は、もちろん業績の変化に応じて株価も変動しますが、いつも成長株の業績をみている人にとっては「こんな業績で株価なんてなかなかあがらないのでは?」という状況でも上がるときは上がるというのが特徴です。
今日は大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)や東邦チタニウム(5727)といったチタン株が大きく上昇しました。チタン株の足元の業績はかなり悪いのですが、それでも底値からはすでに1.5倍ほどに上昇しています。おそらく、来期以降の業績回復を見込んで買いが入っているのではないかと思われます。
このように、景気敏感株など業績の上下動が大きい銘柄の場合は、業績予想に現れない将来の業績向上をある程度見越して株価が先行するため、株価チャートをみてトレンドに従って売買する方が効果的です。あまり業績に固執しすぎると、チャンスをつかむことができません。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。