平成30年からタワーマンション増税へ

平成29年度税制改正で、タワーマンションにかかる固定資産税を平成30年より見直すというニュースが飛び込んできました。
現状、タワーマンションの固定資産税は、低層階も高層階も同じです。これを、高層階を高く、低層階を低くしてタワーマンションの節税効果を抑えようというものです。

通常、タワーマンションを用いた節税(通称「タワマン節税」)では、高層階の物件を購入します。高層階の方が取引価格と相続税評価額との間にかい離が大きく、より高い節税効果が見込まれるからです。

高層階と低層階でどのくらい税額に差を付けるのかはまだわかりませんが、高層階の固定資産税評価額が高くなれば、それだけ相続税評価額も高くなります(建物は固定資産税評価額を相続税評価額とするため)。
個人的にはよほど高層階が増税にならなければ、タワマン節税の効果はまだまだ衰えないと思います。ただ、政府は今後タワマン節税の効果を薄める手法も検討しているようで、その内容によってはタワーマンションの値崩れが起きるかもしれません。今後のタワーマンション節税には細心の注意が必要です。

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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