<今日の日本株>
週明け9月26日の日本株は、朝方こそ先週末のアメリカ株下落の割には小幅な下げにとどまっていたものの、時間がたつにつれて下げ幅を拡大し、日経平均株価の終値は先週末比209円46銭安の16544円56銭でした。TOPIXも下落しましたが下落率は日経平均株価より小幅にとどまりました。マザーズ指数も小幅下落となっています。
ただ、個別銘柄に目を向けるとだいぶ様相が異なっています。値上がり1392に対して値下がり2037と、日経平均株価200円安の割には値上がり銘柄が結構多いです。また、東証1部銘柄の年初来高値更新銘柄は67もあるのに対し、年初来安値更新銘柄はなんとゼロです。実際、私の保有株も、トータルすれば今日はマイナスだったものの、日経平均株価が200円下げたにしては小幅なものにとどまっています。いうならば、「良い意味で日経平均株価と個別銘柄の動きがかい離」しています。
今日のADA指数は57.7%となり、先週末の54.0%から上昇しています。指数の弱さとは裏腹に個別銘柄ベースでは決して弱くなく、上昇トレンド銘柄への新規買いなどを実行したことによるものです。
<NT倍率の低下は続く>
今日も日経平均株価の下落率がTOPIXの下落率を上回った結果、NT倍率はさらに下落して12.38倍と、4月中旬以来の水準にまで下落しています。
やはり、NT倍率が下落しているときは指数が下落しても個別銘柄の下げは相対的に小さく、指数が上昇するときは個別銘柄は大きく上昇する傾向にあるようです。
今日はエニグモ(2281)が年初来高値を更新しましたし、同じく年初来高値を更新したプリマハム(3665)は目立たないながらも地味に着実に株価が上昇を続けています。
プリマハム以外にも、今日は食品関連のセクターに年初来高値更新銘柄が多く出現しています。食品関連といえば内需関連株ですが、7月中旬以降下落が続いていた内需系好業績銘柄にも底打ちから上昇に転じるものが増えてきています。そのかわり、一時好調だった輸出関連株は調整局面といったところです。
ここから日本株が上昇した場合、果たしてどのような銘柄が上昇の中心となるかは後になってみないと分かりません。だからこそ、上昇の兆候が現れた銘柄については随時買っていく必要があります。いわば「種まき」です。
今後どの銘柄が上昇するかが分かれば誰も苦労しませんし、評論家の予想も当てになりません。ならば、私たち個人投資家にできるのは、株価が上昇する可能性が高まった(=上昇トレンドに転じた)銘柄を新規買いすることなのです。
正しい努力をして株式投資をすれば報われますが、株式投資をなめてかかると簡単にマーケットの餌食になってしまうこと、これを肝に銘じておいてください。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。