<今日の日本株>
7月6日の日本株は、円高進行が嫌気されて大幅安となり、日経平均株価は前日比290円34銭安の15378円99銭で引けました。後場に入って持ち直したものの、一時は500円安まで売られる局面もありました。TOPIX、マザーズ指数も大幅安で終わりました。
今日のADA指数はマイナス3.2%となり、前日のプラス22.2%から一気にマイナス域に突入となりました。これまで以上に守りを重視し、空売りをこれまでより倍増させたほか、保有株も明らかに上昇トレンドにあるもの以外はできるだけ売却しました。
<再度の1ドル=100円割れがすぐそこに>
昨日のブログにて、今日の日本株の動きには要注目と書きましたが、残念ながら日本株は今日の下落でかなり症状が悪化してしまいました。
私が日々注目している年初来高値・年初来安値の銘柄数は、高値37に対し安値は162にのぼり、年初来安値銘柄数が年初来高値銘柄数を大きく逆転しました。したがって、本日時点で明確に弱気転換となります。
もともと日経平均株価も下降トレンドでしたし、個別銘柄の多く(8割以上)も下降トレンドでしたから買いで勝負をかけるつもりは毛頭ありませんでしたが、今日の下落により、今までよりさらに守りを重視し、「これ以上株価が下がっても負けない」ポジションを構築することとしました。
日経平均株価の大幅安とドルー円レートの円高がセットになった場合は、ヘッジファンドの売りしかけが入っている可能性が高く、さらなる下げに厳重な警戒が必要となります。
今日の後場は、日銀のETF買いや公的資金の買い支えが入ったことにより株価は戻ったものと思われますが、場が引けた後の日経平均先物は、日中の安値を割り込む局面もあり、ドルー円レートも100円台半ばまで円高が進んでいます。再度の売りしかけが成功すれば、簡単に100円割れになってしまう水準です。
確かに、今日も年初来高値銘柄が37もありますから、まだ全面安にはなっていません。強い銘柄までも全て売ってしまう必要はないと思います。でも、全面安になればほぼ全ての銘柄が売られることになりますから、上昇トレンドにある銘柄といえども、投資可能資金の多くをつぎ込むことは避けるべきと思います。
いつも言っていることですが、今は勝負をかけるべき時ではありません。守りに徹し、できるだけ損失をださないことが重要です。株価が下がったからといって中途半端に逆張りで「押し目買い」などすると、いつかは取り返しのつかないほどの損失を被ることになりかねません。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。