<今日の日本株>
2月4日の日本株は、日経平均株価が前日比146円26銭安の17044円99銭と、続落しました。昨日のアメリカ株が大きく上昇、原油価格も上昇したものの、急速な円高が進んだことで、日本株には下げ圧力がかかりました。
結局、日銀のマイナス金利発表というサプライズの効果は、1週間も持ちませんでした。これはかなり重症です。
「アメリカ株上昇、原油価格上昇、円安」の3点セットが揃わないと日本株は上がらないのか、と思うとがっかりしますね。
<守り優先>
本日のADA指数は12.7%と、前日の43.1%から多くく低下しました。前々日が66.5%でしたので、2日間で保有株の大部分を処分したことになります。
そもそも私が2月1日に一気に保有株を倍増させたのは、日銀のマイナス金利導入発表の効果がしばらく続くと思ったからです。ところがその効果が2月3日には早くも剥がれ落ちたため、目論見が完全に外れてしまいました。こうなると、株価が大きく上昇する可能性より、大きく下落する可能性の方が高くなってしまいます。
ですから、本格的な新規買いは、日経平均株価や多くの個別銘柄が25日移動平均線を超え、かつ25日移動平均線が上向きに転じるまでは控えようと思いました。利益を得ることよりも、損失のこれ以上の拡大を防ぐことが最優先と判断しました。どう考えても今が買いで大きく勝負に行く相場とは思えません。
本日時点で昨年来安値銘柄は163に達しています。つまり、1月21日の安値を割り込んでいる銘柄が少なくとも163生じているのです。日経平均株価は1月21日の安値から1000円上にあるにもかかわらずです。日銀のマイナス金利発表をもってしてもこのありさまですから、日本株はかなり重症です。
今までは、月足チャートでみて長期上昇相場でしたので空売りは控えていましたが、ここからは、空売りの実行も視野に入れる必要があると思っています。
<昨年8月~9月と同様の展開か>
昨年8月~9月の急落時、年初来安値銘柄が最多の852となったのは8月25日でした。しかし、日経平均株価の底値をつけたのは9月29日で、そのときの年初来安値銘柄は314でした。
今までの推移をみると、今回もこれと似たような動きになりそうな感じがします。つまり、日経平均株価が1月21日の安値を割り込む可能性も大いにありうるということです。
特に、すでに1月21日の水準を割り込んでいるような銘柄は、動きが非常に弱いので、ここからのさらなる下落に要警戒です。とはいえ、こうした銘柄は下降トレンドの真っ只中です。株価のトレンドに従って売買している限りは保有していないでしょうから特段問題ありません。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。