<今日の日本株>
1月25日の日本株は、日経平均株価が先週末比152円38銭高の17110円91銭と、17000円台を回復して引けました。先週金曜日の大幅高の後の続伸となり、値上がり銘柄数もかなり多い状況でした。また、日経平均株価の上昇率が1%ほどだったにしては、非常に強い動きの個別銘柄も目立ちました。
本日のADA指数は18.8%となり、先週末の2.4%から大きく上昇しました。これは、下降トレンドにあるものの反発初期の好業績銘柄をかなり拾ったことが主要因です。さらに、本日上昇トレンドに転換した銘柄につけていたツナギ売りを外したことも一因です。
とはいえ、日経平均株価のみならず、まだ大部分の銘柄が下降トレンドにあり、下落相場のリバウンドの域を出ないことに注意しつつ、ポジションを膨らませすぎないようにしたいと思っています。
<底値買いをするなら好業績銘柄>
私は、今回のような株価急落には何度も遭遇していますが、以前はこんなとき、株価が大きく下がった銘柄のリバウンド狙いの買いを入れていました。具体的には、25日移動平均線からのマイナスかい離が大きい銘柄をピックアップしていました。
しかし特に近年は、この方法はあまりうまくいかなくなりました。株価が大きく下がった銘柄というのは、得てして業績が良くないものが多いからだと思います。
それよりも、業績は好調にもかかわらず、全体相場につれ安している銘柄を買った方が成果が高くなります。好業績銘柄は、株価下落がひと段落すると、すぐに上昇を始めるからです。
<日銀金融政策決定会合で大きく振れる相場か>
今週28日、29日には日銀の金融政策決定会合があります。足元の株価急落に伴い、追加緩和期待が急速に増しているようです。しかし、追加緩和が発表されない可能性もかなり高いと私は思っています。
このように、はっきりしない事柄があり、かつその結果次第で株価が大きく変動する可能性がある場合は、あまり大きく買いポジションを持たないようにすべきです。基本的には、保有するのは上昇トレンドにある好業績銘柄くらいにしておき、もし下降トレンドながら底値買いに成功した銘柄があれば、底割れしたら損切りという前提で保有する、という戦略がよいのではないかと思います。
どちらかにヤマをはって失敗したときのダメージを考えれば、例え高く買うことになってしまったとしても、金融政策決定会合というイベントが終わってからどう動くか方針を決定すべきです。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。