引き続き強弱まちまちの展開ー2021年11月22日の日本株

11月22日の日本株

11月22日の日本株は、値下がりして始まった後はじり高の展開となり、プラス引けで終わりました。日経平均株価の終値は先週末比28円24銭高の29774円11銭でした。
TOPIXは小幅安、マザーズ指数は上昇しました。

値上がり銘柄1953に対し値下がり銘柄1857とほぼ拮抗、年初来高値更新銘柄は56、年初来安値更新銘柄は155でした。

ADA指数は29.8%となり、先週末の25.7%から上昇しました。新規の買いや、空売りの買い戻しなどを行ったことによります。引き続きロング・ショート戦略を継続しています。

決めつけずに淡々と

個別銘柄を見ると、SREホールディングス(2980)、トーメンデバイス(2737)、FRONTEO(2158)、GMOペイメントゲートウェイ(3769)、Zホールディングス(4689)、カチタス(8919)など高値更新となる銘柄も散見されています。

一方、年初来安値更新銘柄が155と高水準であり、日経平均株価の上昇とは対照的に、弱い銘柄は引き続き多いです。

弱い銘柄の中には、一見して業績がそれほど悪くないものもあると思いますが、最も危険なのが「持ち続けていればそのうち株価も戻るはず」という根拠のない決めつけです。

もし我慢して持ち続けた結果さらに株価が下落すれば、大きな含み損を抱えた塩漬け株を作ってしまうことになります。

でも、弱い株はさっさと売却してキャッシュにしておけば、チャンスが到来したときに株を買う資金を温存しておくことができます。

私自身、含み損をかかえた塩漬け株というものは一切保有していませんが、これは精神的にも良いですし、何といってもチャンスをつかむことができるだけのキャッシュを持つことができるのが最大のメリットです。

今は強い株への投資は問題ありませんが、年初来安値更新銘柄が高水準であることから、全体的には弱い状況であり、全面的に勝負に行くべき局面ではなく、どちらかといえばポジションは控えめにしておく場面です。

含み損をかかえた塩漬け株は、それだけ自由に使える資金を失うことを意味します。本格的な下げ相場になれば、我慢して持ち続ければ持ち続けるほど傷口が広がります。チャンスが来てもキャッシュがなく塩漬け株だらけなので何も動くことができません。
しかし下降トレンドになったら持ち株を売却してキャッシュに換える習慣をつけておけば、下げ相場が終わった後の上昇の初期段階の絶好の買いチャンスに乗ることができます。

日経平均株価が30000円近くをキープしているにもかかわらず安値更新している銘柄は、もし日経平均株価までもが本格的な下落になったならば、想像を絶するほどの下落になっているかもしれません。けれども、下降トレンドになったら速やかにかつ淡々と売るという習慣が身についていれば、大きな下落もノーストレスで乗り越えることができるのです。

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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