買われる銘柄が日替わりで変わるー2021年6月9日の日本株

6月9日の日本株

6月9日の日本株は、終日弱含みながら大きく売り込まれることもなく推移し、日経平均株価の終値は前日比102円76銭安の28860円80銭でした。
TOPIXも下落しましたが、マザーズ指数は上昇しました。

値上がり銘柄2001に対し値下がり銘柄1808とほぼ拮抗、年初来高値更新銘柄は127、年初来安値更新銘柄は17でした。

ADA指数は64.4%となり、前日の68.9%から低下しました。下落して25日移動平均線を割り込んだものを売却したことなどによります。引き続き、買いが売りよりかなり多い形のロング・ショート戦略としています。(基本的には買い持ちで、少し空売りがある程度)

高値を追わない・できるだけ安いところを狙う

個別銘柄をみると、ミダック(6564)、野村不動産ホールディングス(3231)など、高値更新となるものも散見されます。不動産株に株価が大きく上昇するものが目立ちました。また、マザーズの中小型成長株の一角も上昇しています。
一方、昨日ごろまで強かった半導体関連株や海運株などは下落していて、相変わらず高安まちまちで全面高の展開にはなりません。日替わりで買われる銘柄が変わっていて、つかみどころのない展開です。

足元の日本株は、なかなか明確なトレンドが出にくい状況で、下手に高値をつかむと、そこが天井で翌日以降下落・・・というケースも多々あります。したがって、私は新規買いするときは25日移動平均線からのかい離率ができるだけ3%以内に抑えるようにし、最大でも5%以内としています。これにより、失敗したときの損切りによるロスをできるだけ小さくするよう心掛けています。

全ての銘柄が明確なトレンドが出ないわけではなく、買うべきタイミングで買えば、その後順調に上昇するものもあります。したがって、買うべきタイミングで買い、株価が伸びればそのまま保有、伸びずにしぼめば損切り、という形で種まきを続けていくことにより、結果として強い銘柄を保有できる、というイメージです。

下降トレンドが続いていた銘柄の中からも、明確な上昇トレンドに転じ、順調に株価が上昇しているものも少しずつ増えてきました。高値追いをすることは控え、25日移動平均線からできるだけ近接した安いところを狙うなど、失敗したときのリスクを最小限に抑えるよう心掛けましょう。今は勝負の時ではありませんから、無理して大きな損失を出しては勿体ないです。

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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