<7月3日の日本株>
週末7月3日の日本株は、朝方高く始まった後、後場一時だれたものの引けにかけ締まる動きでした。日経平均株価の終値は前日比160円52銭高の22306円48銭でした。
TOPIXも上昇、前日急落したマザーズ指数は3%の大幅反発となっています。
値上がり銘柄2294に対し値下がり銘柄1502と値上がり優勢、年初来高値更新銘柄は30、年初来安値更新銘柄は17でした。
ADA指数は19.7%となり、前日の6.1%から大きく上昇しました。前日の急落で一旦手放した中小型成長株を買い直すなどしたことによります。引き続きロング・ショートを継続していて、買い2に対し売り1程度の割合になっています。
<まだマザーズ祭りは終わっていないか?>
個別銘柄をみると、図研(6947)、ベルク(9974)など高値更新となる銘柄も散見される一方、東京電力ホールディングス(9501)や名村造船所(7014)など、コロナ・ショックの3月安値を下回ってきた銘柄も出てきています。
木曜日の下げでマザーズ祭りは終わったかと言えば、金曜の反発を見る限りまだ分かりません。ここからの動きとしては、次の3つのパターンを想定しています。
(1)まだ上昇トレンドの強い動きが残っている中小型成長株やコロナ関連銘柄が値下がりに転じ、逆にここまで調整していたコロナ悪影響出遅れ銘柄が上昇に転じる
(2)中小型成長株やコロナ関連銘柄が強く、コロナ悪影響出遅れ銘柄が弱いという今の動きが当面続く
(3)コロナ悪影響出遅れ銘柄が弱いまま、中小型成長株やコロナ関連銘柄も下げに転じ、全面安の展開
もし、二番底をここからつけにいくのであれば(3)の動きになります。もちろん、将来どうなるかを予測することは私はしませんので、あくまでも流れについていくだけですが、やはり「アフターコロナ」の時期は当面来なく、「ウィズコロナ」の状況が何年も続くのではないかと思っています。
コロナ悪影響出遅れ銘柄が下げ続けていて、中には3月安値を割り込んでいるのも、マーケットがもはやV字回復はあり得ず、それよりもコロナで業績の悪影響を受けない銘柄を選好しているためではないかと感じます。
ということで、私は引き続き「ウィズコロナ」銘柄である中小型成長株やコロナ関連銘柄を買い、コロナ悪影響銘柄を空売りする、というロング・ショート戦略をつづけ、あわよくば買いでも利益、空売りでも利益を狙いにいこうと考えています。
あとは、今後新型コロナウイルスの感染確認者数が目に見えて増加したときのマーケットの動きに注目しています。下げに転じるなら持ち株を売りますし、上昇を続けるのであれば買いを積み増していきたいと思います。いずれにせよ、現時点でどちらかに張ることはしません。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。