2017年5月26日の日本株と今週の投資戦略

<5月26日の日本株>
週末、5月26日の日本株は後場にかけ下げ幅を広げ、日経平均株価の終値は前日比126円29銭安の19686円84銭でした。TOPIXも下落しましたが、マザーズ指数は上昇しました。

値上がり銘柄1071に対して値下がり銘柄2405と値下がり優勢、年初来高値更新銘柄はだいぶ減少して89、年初来安値更新銘柄は30とやや増加しました。

金曜日のADA指数は71.1%となり、前日の73.7%からやや低下しました。25日移動平均線を割り込んだ銘柄がいくつかあったため、売却ないしヘッジ売りを行った結果です。

<引き続き強い銘柄もあるが・・・>
個別銘柄をみると、GMOクラウド(3788)など上昇を続けているものや、イー・ガーディアンなど直近の高値を超えてきたものもあります。一方、RIZAPグループ(2928)のように、一旦の天井を付けた可能性が高い株価チャートの形になっている銘柄も少なくありません。

25日騰落レシオは142.1%まで低下し、5月24日の164.5%が天井だった可能性がかなり高まってきました。とするなら、今後全面高の相場はしばらく来ないと考えておくべきです。となると、銘柄間での二極化が進む可能性がありますから、強い銘柄についていき、利益を伸ばすことを目指していくのが良いのではないかと思います。

<なぜ右肩上がりの強い銘柄に資金を集中させないのか?>
私の現時点の保有銘柄をみると、年初来高値を更新するような強い銘柄ももちろん数多くありますが、それ以外に、上昇トレンドにあるもののそれほど株価が大きく上昇していない銘柄も結構あります。

例えばヨシムラ・フード・ホールディングス(2884)、モバイルファクトリー(3912)やアイリッジ(3917)などです。これらは確かに株価が25日移動平均線を超えて上昇トレンドにありますが、年初来高値を日々更新するような動きにはなっていません。

こういう伸び悩んでいる銘柄ではなく、右肩上がりに上昇を続けている強い銘柄に資金を集中すればよいのではないか、という考え方もあります。
しかし、RIZAPグループ(2928)のように、株価が伸び悩んでいた銘柄が、突如急上昇するケースも少なくありませんし、物色対象の変化により、株価が大きく上昇している銘柄が売られ、出遅れている銘柄が買われることもよくあります。

そこで、私は足元では確かに株価が伸び悩んでいるものの、業績や将来性の観点から、保有しておくべきと考える銘柄については保有を続けるようにしています。

もちろん、いくら将来性が高いといえども、下降トレンドになっている銘柄は保有しません。「将来性が高い」という考え方が、自分の独りよがりだった、という可能性もあるからです。自分で考えつつも、最終判断は実際の株価のトレンドに合わせるようにしています。

 

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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