<今日の日本株>
週明け2月17日の日本株は、朝方から大幅安でスタートしました。その後は下げ渋ったものの、日経平均株価の終値は先週末比164円35銭安の23523円24銭でした。
TOPIX、マザーズ指数も下落しました。
値上がり銘柄722に対して値下がり銘柄3145と全面安に近い展開、昨年来高値更新銘柄は22、昨年来安値更新銘柄は93まで膨らんできました。
ADA指数は6.9%となり、先週末の31.8%から大きく低下しました。保有株に25日移動平均線を割り込むものが続出したためそれらを売却したのと、新規空売りをある程度まとまって実行したことによります。
<底堅いのは日経平均株価とわずかの個別株のみ>
個別銘柄をみると、アイ・アールジャパンホールディングス(6035)が高値更新となるほか、新型コロナウイルス関連の銘柄が強い動きになっていますが、それ以外は総じて軟調な動きです。特に2月17日は、大きな陰線を引いて急落する銘柄が目立ち、日経平均株価の底堅さとは対照的です。
個別銘柄で下降トレンドにある銘柄は85%~90%程度に達していると思われ、とても買いで勝負できるような状況ではありません。
もちろん、上昇トレンドを維持している強い銘柄については保有継続で問題ないのですが、そうした銘柄がかなり少なくなっていて、弱い銘柄を下手に買い向かうとさらなる下落で撃沈するという感じです。
25日騰落レシオは76.3%まで低下し、1月下旬の水準をさらに下回っています。その面ではやや売られすぎであり、いつ反発に転じてもおかしくないのですが、相場環境が悪ければ、さらに下落するケースもあるので、これだけを見て、反発狙いの逆張りでの買いを入れるのは早計ですし危険です。
また、売られすぎの水準から反発するにしても、弱い銘柄は反発力が弱く、ほとんど上昇しない可能性も十分にあります。
私自身、上昇トレンド銘柄が少なくなってきたため保有株はだいぶ減少している一方、弱い銘柄について空売りを実行しています。空売りをするかどうかは任意なのですが、少なくとも投資資金の大部分をつぎこんで買いで勝負する状況ではありません。
日経平均株価については、「日本株は意外と底堅い!」という印象を持たせるために買い支えが行われる可能性がありますが、これに騙されてはいけません。個別銘柄を見る限りは日本株は壊滅的な状況になりつつあります。上昇トレンドに転じるまでは安易に下降トレンド銘柄に手を出さない方が身のためだと思います。
株式投資は見えない将来に向かって資金を投じる行為です。新型コロナウイルスの影響が想定以上に広がり、国内外の経済に大きな打撃となれば、株価が今の半分になっても、3分の1になっても、5分の1になっても全くおかしくありません。それ以外の要因によるバブル崩壊という可能性も大いにあります。
今のように、これからどうなるか不透明感が増している現状では、利益を得ようとするのではなく、いかに損失を最小化するかを優先するようにしましょう。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。