<今日の日本株>
1月29日の日本株は、朝方伸び悩む場面もあるも、後場は高値圏で推移しました。日経平均株価の終値は前日比163円69銭高の23379円40銭でした。
TOPIXも上昇しましたが、マザーズ指数は1%超の大幅安となっています。
値上がり銘柄1830に対し値下がり銘柄1915とほぼ拮抗、昨年来高値更新銘柄は31に対し昨年来安値更新銘柄は16でした。
ADA指数は7.9%となり、前日の12.9%からさらに低下しました。25日移動平均線を超えて強かった銘柄が次々と移動平均線割れとなり、そうした銘柄を売却したことが主な理由です。
1週間前はADA指数は60%超えでした。一気に相場環境が悪化した印象を持ちます。
<株価下落の理由は新型コロナウイルスだけではない!>
個別銘柄をみると、保有株に高値更新となるものはなく、逆に順調に上昇していたものが突然崩れるというケースが目立ちました。恐らく利益確定売りが出ているものと思われますが、このように相場環境が悪化すると、利益の乗っている銘柄を売却する動きが出ますので、結局は最後には全面安となります。
現状、下降トレンド銘柄は80%程度あるとみられ、守りを固める時期です。個人投資家の中には、新型コロナウイルスの影響は株価に相当程度織り込んだとして、28日、29日と買い向かった人も多かったようですが、それは考えが甘すぎると言わざるを得ません。
日本株は外国人投資家が買い上がってくれなければ上昇しません。逆に外国人投資家が売りに回れば大きく下落します。
29日は日経平均株価こそ反発しましたが、特に新興市場の中小型株は散々な動きでした。マザーズ指数は昨年8月ごろの水準まで下落していて、秋以降の上昇を全て吐き出した格好です。
例えば1月6日や8日の下落時に買い向かって成功した個人投資家は多いようですが、もし株価が下げ止まらずに日経平均株価が22000円、20000円、18000円、16000円・・・と下げ続けたらどうするつもりなのでしょうか?
株価が下がっている間は絶対に手を出さない、あくまでも上げ始めたら買う・・・これを徹底しなければ、いつか訪れる急落、暴落、壮大な下げ相場で立ち直れないほどのダメージを食らうことになります。
今は、コロナウイルスだけではなく相場環境自体が下げ相場に入っているように感じます。強い銘柄もありますからそれらに対して弱気になる必要はありませんが、弱い銘柄を「安くなった」として安易に逆張り買いを入れるのは危険だと思います。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。