<今日の日本株>
2020年初日、大発会の日本株は、寄り付きから大幅安で始まり、日経平均株価の終値は昨年末比451円76銭安の23204円86銭でした。
TOPIX、マザーズ指数も大幅安となりました。
値上がり銘柄871に対し値下がり銘柄2971と全面安に近い状況、昨年来高値更新銘柄は40、昨年来安値更新銘柄は30でした。
ADA指数は49.3%となり、昨年末の59.1%から大きく低下しました。株価下落により下降トレンドとなった保有株を売却したことによります。
<確かに株価は大きく下がったが>
6日の下げで、日経平均株価は明確に25日移動平均線を下回りました。また、個別銘柄にも下降トレンド転換のものが多数出現しました。
ただ、全ての銘柄が下げに転じたというわけではなく、3分の1程度は上昇トレンドが続いているという印象です。ADA指数が低下したとはいえ、まだ50%近くであることからも、上昇トレンド銘柄はまだかなり残っています。
あれだけ朝方から下げたのに、昨年来高値更新銘柄が40もあることも、必要以上に弱気になることはないと思う理由です。
例えば昨日の大きな下げをみて、「もう日本株は天井をつけた!」と持ち株を全て売ってしまうと、今日以降切り返して上昇に転じた場合に持ち玉がなく、上昇の恩恵を受けることができません。
一方、「まだまだ日本株は上昇する!」と決めつけて持ち株を売らずに我慢して保有し続けた結果、さらなる株価の大きな下落を食らって多額の損失を被る危険性もあります。
では私はどうしているのか?個別銘柄ごとの株価のトレンドに従って行動しているだけです。昨日であれば、25日移動平均線を割り込んで下降トレンドに転じた銘柄については売却し、25日移動平均線を割り込まず上昇トレンドのままの銘柄は保有を続けています。
もしここから株価が切り返したとしても、上昇トレンドの銘柄は保有を続けていますから上昇の恩恵を受けることができます。再度上昇トレンドに復帰する個別銘柄があれば、それらを買い直します。
逆に株価がここからさらに下落を続けた場合、下降トレンドに転じた銘柄から順次売却していきます。これにより大きな損失を避けることができます。
要は、昨日の下げをみて「日本株はもう天井だ」とか「日本株はまだまだ上がる!」と決めつけることが危険だということです。
今日以降切り返すかもしれない、今日以降もさらに下がるかもしれない・・・。そしてそのどちらになるかの予想はできないのです。
だとしたら、個別銘柄ごとの株価のトレンドに従って売買していくのが、損失をできるだけ抑えつつ利益を伸ばすためには有効なのです。
昨日の下落程度でびくびくしていては株式投資で成功することはできません。株価がどう動こうと、株価のトレンドに従って行動していれば、恐れることは何もありません。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。