<7月12日の日本株>
3連休を控えた7月12日の日本株は、朝方マイナスの局面もあるも、後場にかけてプラス圏に浮上しました。日経平均株価の終値は前日比42円37銭高の21685円90銭でした。
TOPIXは下落、マザーズ指数は2%超の大幅安となりました。
値上がり銘柄1301に対し値下がり銘柄2402と値下がり優勢、年初来高値更新銘柄は75、年初来安値更新銘柄は12でした。
ADA指数は36.3%となり、前日の47.9%から大きく低下しました。保有株の中に25日移動平均線を下回る銘柄が相次いだため、それらを売却したほか、少量ですが新規空売りも実行しました。
<「日経平均株価上昇」ってホント?>
個別銘柄をみると、確かに豆蔵ホールディングス(3756)やマニー(7730)など高値更新となる銘柄もありますが、逆に25日移動平均線を割り込み下降トレンドに転落する銘柄の方が圧倒的に多かったです。
日経平均株価は上昇しましたが、多くの方が「本当?」と思うような個別銘柄の動きだったのではないでしょうか。実はマザーズ指数が2%超の下落となっていて、多くの個人投資家にとっては、そちらの方が肌感覚に近いのではないかと思います。
現状、上昇トレンド銘柄は7月初めのころからはかなり減少していて、だいたい60%程度にまで落ちていると感じます。そして上昇トレンド銘柄の数は日々少なくなっています。
日経平均株価だけはなぜか強いので、巷の評論家・専門家の方々も「日経平均株価は上昇トレンドでさらに上昇余地あり!!」などとコメントしていますが、これは全くの的外れです。
もし、日経平均先物や日経平均株価に連動するETFに投資するなら話は別ですが。個別銘柄に投資するのに、それとは全く異なる動きとなっている日経平均株価のトレンドを重視するなど、完全に誤っています。
個別銘柄に投資するならあくまでも個別銘柄ごとのトレンドに沿って売買をする必要があります。そして、日経平均株価の堅調な動きと裏腹に25日移動平均線割れ銘柄が日々増加している事実、これを重視する必要があります。やはり少なくとも今は、上方向に勝負をかけるべきではないと思います。下降トレンドの銘柄が軒並み上昇トレンドに転じたならば考え直しますが。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。