短期的には下げ止まってもおかしくないがー2019年6月3日の日本株

<今日の日本株>
週明け6月3日の日本株は、朝方から大きく下落しました。引けにかけ少し戻したものの、日経平均株価の終値は先週末比190円31銭安の20410円88銭でした。
TOPIXも下落、マザーズ指数は3%超の大幅安となりました。

値上がり銘柄588に対して値下がり銘柄3223とほぼ全面安に近い展開、年初来高値更新銘柄は11、年初来安値更新銘柄は471にまで増加しています。

ADA指数はマイナス15.4%となり、先週末のマイナス5.2%からマイナス幅が拡大しました。保有株売却や新規空売りを行ったことによります。依然ロング・ショートですがロングが少なくなってきています。

 

<この程度の下げで慌てていては絶対に株式投資で勝てない>
個別銘柄をみると、8割方は明確な下降トレンドにあり、到底買いで勝負できる環境ではありません。空売りしないまでも、現金比率を高め、嵐が過ぎ去るのを待つのが正しい戦略です。

ネットの投資情報サイトをみると、また専門家や評論家が「そろそろ下げ止まる」とか「まだまだ下がる可能性がある」などとコメントしていますが、そんなことははっきり言って何の参考にもなりませんし、どうでも良いことです。

重要なのは、これほど年初来安値更新銘柄が増加しているような、明らかな下げ相場にある現時点で、すでに保有株は上昇トレンドにあるものに絞り、現金比率を高めていなければならないということです。

つまり、今になってあたふたしたり慌てて「ここからさらに株価が下がるだろうか?」と考えているようでは遅いのです。

私自身は、空売りも相当入っていますから、下げ相場は歓迎なのですが、空売りをしなくても、現金比率を高めた状態で下げ相場を迎えられれば、慌てることは何もなく、涼しい顔で下げ相場を眺めていることができるはずなのです。実際、私はこの下げ相場を何とも思っていませんし、もっと大きく下げてくれないかなあと思っています(その方が後々安く買えるので)。

では、今の時点で現金比率を高め涼しい顔をするためには何が必要かと言えば、「こうなったら買い、こうなったら売る」という売買ルールです。
ルールさえあれば、ここまで株価が下がるかなり前の段階で、売るべき株は売り、キャッシュの比率を高めることができているのです。

逆にルールがなく、なんとなく株式投資をしていると、株価が上昇しているときは問題ないのですが、一たび本格的な下げ相場になると、「大丈夫かなあ」と慌ててしまうのです。でもそれではすでに時遅しです。

各種テクニカル指標からは、短期的には下げ止まる可能性も高いですが、私は日経平均株価が10000円を割り込んでも大丈夫なように、売買ルールを設けています。株式投資が成功するかどうかは、下げ相場をどう乗り切るかにかかっています。
この程度の下げはしょっちゅうあります。こんなもので慌てていては絶対に株式投資で成功できません。私の投資手法は下げ相場にめっぽう強いという自信があります。下げ相場で生き残り、その後のチャンスを絶対にものにしたいのであれば、私の投資手法を参考にしてみてください。

 

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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