自律的に動けない日本株ー2019年3月20日の日本株

<3月20日の日本株>
祝日を前にした3月20日の日本株は、前場はやや下落したものの後場は強含みの動きとなり、日経平均株価の終値は前日比42円07銭高の21608円92銭でした。
TOPIX、マザーズ指数も上昇しました。

値上がり銘柄2268に対し値下がり銘柄1405と値上がり優勢、昨年来高値更新銘柄は11、昨年来安値更新銘柄は23でした。
ADA指数はマイナス4.2%となり、前日のマイナス5.7%からやや上昇しました。引き続き淡々と25日移動平均線を超えた空売り銘柄を買い戻し、上昇トレンドの銘柄を新規買いしています。

 

<方向性が定まらない>
個別銘柄をみると、はてな(3930)や神戸物産(3038)など、大きく上昇して一気に高値更新となった銘柄もありますが、ごく一部です。

私は日々、保有銘柄や空売り銘柄のうち25日移動平均線に接近しているものをピックアップしています。25日移動平均線を割り込んだら(もしくは超えたら)売却・買い戻しをする必要があるからです。
本日はそれが保有銘柄、空売り銘柄ともに数多くありました。

もし相場が明確な上昇基調を続けていれば、ピックアップされるのは空売り銘柄が大部分となり、逆に明確な下落基調ならばピックアップされるのは保有銘柄が大部分となります。

それが、保有銘柄も空売り銘柄も数多くピックアップされているということは、銘柄により全く動きがバラバラだということです。

動きがバラバラというのは、大して利益を上げることができないことを意味します。なぜなら、「上がる」と思って買った複数の銘柄のうち、実際に上がるものもある一方、上がらず損切りになってしまうものもあり、トータルすると大した利益とならないからです。

やはり上方向でも下方向でもよいので、大部分の銘柄が同じ方向に動く、明確なトレンドが出てもらいたいと思います。思えば昨年12月は大きく下げましたが、あのような状況なら空売りで利益を出せますから私としては悪くない環境なのです。

そして、明確なトレンドが出るまでは、余計な行動をして無駄な損失を被らないようにしていきたいものです。もちろん、「上がる」と思った株に種まきの買いを入れ、上がらず下がったことにより損切りをして被った損失は必要経費ですから致し方ありません。これをできるだけ避けるためには、明確なトレンドが出るまでは大きく張らない、ということです。

今の日本株は自律的には動けません。だからこそ方向感のない展開になっています。いつかは何らかの外的要因により大きく動くことになるはずです。その時が来たら、上方向なら買いを強め、下方向なら売りを強めていくつもりです。

 

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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