<今日の日本株>
12月27日の日本株は、前日のアメリカ株大幅高などの影響を受けて朝方から大きく上昇、一時伸び悩む局面もあったものの後場は再び上値追いの展開となりました。日経平均株価の終値は前日比750円56銭高の20077円62銭でした。上昇率は約4%でした。
TOPIX、マザーズ指数も大きく上昇し、それぞれ上昇率は約5%、約6.5%に達しました。
値上がり銘柄3780に対し値下がり銘柄147と全面高の展開、年初来高値更新銘柄は4、年初来安値更新銘柄は5でした。
ADA指数は3.6%となり、前日のマイナス1.3%から上昇しました。すでに上昇トレンドにある強い銘柄を少量ですが買ったりしたことによるものです。まだまだ恐る恐る、という感覚です。
<まともではない相場>
個別銘柄をみると、チェンジ(3962)など強い銘柄はさっそく高値更新となっていますが、ほとんどの銘柄は25日移動平均線の下で底値から反発した程度です。ただ、ここから相場が落ち着けば、強い株は25日移動平均線を超えてくるものと思いますから、それらについては要注目です。
1000ドル超の上昇の翌日である昨晩のアメリカ株は、NYダウが600ドル安と急落したものの、そこから900ドル近く上昇してプラス引けとなりました。
日本株が引けた後、中国株、ヨーロッパ各国の株価も下落していて、全く底打ちの兆しが見えていない状態でした。それを受けてアメリカ株も急落しましたが、そこからの急反発でした。
私も夜中にアメリカ株を確認し、NYダウが600ドル下げているのをみて「まだ底打ちしないのかもしれないな。昨日買った株は損切りになりそうだ。」と思ったりしていました。
はっきり申し上げて、1日でNYダウが1000ドル上げたり、600ドル下げた後900ドル戻すというのはまともな相場ではありません。AIが相場を動かしているという指摘もありますが、大幅安、大幅高を短期間で繰り返すような環境では株を買ってもすぐ売らされることになり、逆に損失が積み重なってしまいます。
日経平均先物は朝5時半まで取引できますので、もし昨日の夜のNYダウの動きをみて慌てて先物を売ったり、空売りを仕掛けてから寝て、朝起きたら急反発していた・・・という憂き目にあってしまいます。
とにかく、変動率が高い状況ではあまり株価を見過ぎないことが重要です。株価が大きく動いているとどうしても買ったり売ったりしたくなりますが、その売買が余計だった、ということが非常に多いのです。
私は朝と昼休みに主に売買注文を出しますが、もし今のような相場環境であれば、場中に株価を見ていたら保有株を売る⇒反発したので買い直し⇒また反落したので売却⇒再び反発で買い直し・・・ということになってしまうと思います。
もちろん買った株の損切りは必要ですし、逆指値注文を活用するのもよいですが、とにかく昼間仕事をしている方は、あまり株価を見過ぎないようにしましょう。
また、リバウンド狙いはもう遅いと思います。私は通常通り、当面は25日移動平均線を超えてきた銘柄を無理のない範囲で買うことにします。そして、当然ながら損切りはしっかりと確実に実行していきます。
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10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。