日経平均株価300円高・でも実態は?-2018年9月11日の日本株

<今日の日本株>
9月11日の日本株は、日経平均株価が朝方から高く、次第に値を上げる展開となりました。終値は前日比291円60銭高の22664円69銭と、300円近い大幅高でした。
TOPIX、マザーズ指数も上昇しましたが、上昇率は日経平均株価よりはるかに劣るものでした。

値上がり銘柄1790に対し値下がり銘柄1800と拮抗、年初来高値更新銘柄は39、年初来安値更新銘柄は154でした。

ADA指数は2.2%となり、前日のマイナス0.3%から上昇しました。さすがに空売りしている銘柄の一部が上昇トレンドに転じたので買い戻しをしたのと、25日移動平均線を割り込んだ保有株を売却したことを差し引いた結果です。ロング・ショート戦略に変更はありません。

<日経平均大幅高でも個別銘柄には弱いものが目立つ>
個別銘柄をみると、オプティム(3694)や弁護士ドットコム(6027)、リクルートホールディングス(6098)など高値更新となる銘柄も散見されました。

しかし、本日の日経平均株価大幅高をもっても、下降トレンドのままである銘柄が非常に多いです。

また、値下がり銘柄がかなり多いこと、年初来安値更新銘柄がかなりの高水準であることからみても、日経平均株価が大幅高の中、逆に株価が値を下げた銘柄が多々あったというのが現実です。

朝方大幅安で、その後株価が上昇した、というのであれば、年初来安値更新銘柄が多数生じてもおかしくないのですが、本日は朝から株価が高い状況でした。それなのに年初来安値更新銘柄が150を超えているというのは異常です。

指数をみても、日経平均株価が1.3%上昇であるのに対して、TOPIXは0.67%、マザーズ指数は0.19%しか上昇していません。

つまり、日経平均株価だけが買われ、それ以外の銘柄、とくに下降トレンドにある弱い銘柄は売られたというのが実情です。見かけ上は「日経平均株価300円高」ですが、実態は「株価下落」だったのです。

日経平均株価は操作できる指数ですから、日経平均株価を上昇させたい勢力により、不当に吊り上げられた感があります。
実際、私はロング・ショート戦略を取っていますが、空売りしている銘柄の多くは、株価が下落したか、上昇してもわずかな上昇にとどまっています。

確かに日経平均株価は25日移動平均線を上回りました。そのため日経平均株価についてはとりあえずは新規買いOKということになります。でも、それをもって個別銘柄も同じように買っていって良いか、と言えば決してそんなことはありません。あくまでも、個別銘柄ごとの株価のトレンドで判断すべきです。

専門家・評論家の人たちは今日の上げをもって一斉に「本格上昇相場が始まった」といっていますが、全くそんなことはありません。年初来安値更新銘柄が153も出ている中、よく本格上昇相場開始などといえるものだとあきれてしまいます。

上昇トレンドの個別銘柄を買うのは構いませんが、下降トレンドの銘柄や、年初来安値更新銘柄を買うのは言語道断です。
今は、全力で買い向かう局面では決してありません。守り重視です。

 

 

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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