銘柄さえ間違わなければそれほど悪くないー2018年2月22日の日本株

<今日の日本株>
2月22日の日本株は終日弱い動きとなり、日経平均株価の終値は前日比234円37銭安の21736円44銭でした。
TOPIX,マザーズ指数も下落しました。

値上がり銘柄1114に対し値下がり銘柄2565と、日経平均株価もマザーズ指数も下落した割には、値上がり銘柄が多い印象でした。昨年来高値更新銘柄は43、昨年来安値更新銘柄は11でした。

ADA指数は36.6%となり、前日の36.4%とほぼ変わらずでした。上昇トレンド転換銘柄を買い、下降トレンド転換銘柄を売却した結果、トータルで横ばいになった、ということです。

 

<それほどダメージはなかった今回の急落>
個別銘柄を見ると、じげん(3679)、メディカル・データ・ビジョン(3902)、ペプチドリーム(4587)、三機サービス(6044)など、高値更新をする銘柄もそれなりにありました。

ただ、日経平均株価が25日移動平均線を超えることができずに頭打ちになっているのと同様、多くの銘柄はまだ下降トレンドのままです。

一方、すでに25日移動平均線を超えて推移している銘柄の多くは、今日の下げでもそれほど大きな下げとはならず、再度25日移動平均線を割ってしまう銘柄も少数にとどまりました。

上昇トレンドにある強い銘柄を選んで投資していれば、それほど悪くない状況だったといえると思います。

さて、先日の急落で個人投資家がどれくらいダメージを負ったのかがわかる指標として、信用評価損益率というものがあります。これの2月9日時点と2月16日時点の数値をみると、いずれもおよそマイナス10%でした。

つまり、信用取引をしている個人投資家の含み損がマイナス10%に達したということになるのですが、実はこの「マイナス10%」の水準は、結構頻繁に生じます。

2年前のチャイナショックの時は、信用評価損益率がマイナス25%にまで達しました。
それに比べると、今回の下落はまだまだかわいいものだったといえるでしょう。

ということは、今回の下落でアップアップしているような方は、チャイナショック級の下落では瀕死の重傷になり、リーマンショック級の下落ともなれば再起不能になってしまいかねません。

もし、今回の下落をしっかり乗り切ることができなかった、頭が真っ白で何も動くことができなかった・・・という方は、次に大きく株価が下落したときには、しっかりと対応できるようにしましょう。

株式投資は、株価が上昇しているときは誰でも簡単に儲かります。株価が下がっているときにどう動くかで、成果が大きく変わってくるのが株式投資の真実です。

 

 

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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