週明けの株価の反応に要注目-2017年9月1日の日本株と今週の投資戦略

<9月1日の日本株>
週末9月1日の日本株は、後場一時マイナスに転落するも再び持ち直し、プラス引けとなりました。
日経平均株価の終値は前日比45円23円高の19691円47銭でした。TOPIX、マザーズ指数も上昇しました。

値上がり銘柄2120に対し値下がり銘柄1393と値上がり優勢、年初来高値更新銘柄は180と高水準が続いています。年初来安値更新銘柄はわずか4銘柄にとどまりました。

9月1日のADA指数は71.0%となり、前日の65.2%から上昇、70%の大台を突破しました。日に日に上昇トレンドに転じる銘柄が増えているため、それらの新規買いや買い直しを実行した結果です。

<週明けの日本株の反応に注目>
個別銘柄を見ると、エスクロー・エージェント・ジャパン(6093)、日特エンジニアリング(6145)、WDBホールディングス(2475)、ゲンキー(2772)、バリューHR(6078)など高値更新するものが相次いでいます。全般的にみても、上昇トレンドの銘柄がだいぶ増えてきた印象があります。

その一方、9月3日に北朝鮮で大規模な水爆の核実験が行われたとの報道があり、これを受けて週明けの日本株がどのような反応をみせるかが注目されます。

先日、ミサイルが日本上空を通過した際は、朝方こそ株価は下落したものの、そこから結局は持ち直しました。今回も同じような結果になると決めつけることはできませんので、私は株価の動きを見守り、保有株が下降トレンドに転じたら淡々と売却を進めていくことにします。
結局、北朝鮮が何をしようが、「下降トレンドに転じたら保有株を売却する」という私のルールに従って動くだけです。
あとは、万が一の不測の事態に備え、掛け捨ての保険としてプットオプションを買っています。

北朝鮮問題がなければかなり強気に攻めて行っても良い局面ではありますが、北朝鮮の動き1つで株価が乱高下する可能性があり、あまりちょこまか動くと損失が膨らむように思います。

高値更新が続いているような、上昇トレンドが継続している銘柄を中心に保有し、上昇トレンドが続く間はどっしりと構えておくのが良いのではないかと思います。

<急騰銘柄を買うことができなかった反省会>
9月1日、メタップス(6172)の株価が急騰し、ストップ高まで上昇しました。先日のブログで、欲しい銘柄については事前に逆指値注文を入れておくべきと自分で言っているにもかかわらず、注文を入れていませんでした。

逆指値注文を入れなかった最大の理由は、逆指値の設定が難しかったからです。4000円の株価を付けてから下落する過程で、反発による直近高値が存在しなかったことが最も大きいです。8月28日は3220円の高値を付けていますが、この価格は25日移動平均線とほぼ同水準であり、ここを超えたからといって直ちに買い、ということにはなりません。

結論から言えば、逆指値に使える直近高値がないので、25日移動平均線(3190円付近)から数%上の、3305円に到達したら買い注文を発注するという逆指値注文を出すべきでした。
こうすれば、寄り付きの3370円で買うことができました。

なお、逆指値注文を乱用すると、日中株価が急騰(急落)するもすぐに下落し、大引けでは元に戻っている、といった場合損失が膨らみかねません。買いの場合は「この銘柄の株価が大きく上昇したとき、それを保有していないと悔しい」と思うような思い入れの強い銘柄のみ逆指値注文を使う程度でよいと思います。

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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