<今日の日本株>
7月4日の日本株は、朝方大幅高で始まったもののその勢いは続かず、逆に後場に入ってマイナスに転落してしまいました。日経平均株価の終値は前日比23円45銭安の20032円35銭でした。
TOPIXも下落、マザーズ指数はまた3%近い急落となりました。
値上がり銘柄1101に対して値下がり銘柄2477と値下がり優勢、年初来高値更新銘柄は125、年初来安値更新銘柄は10でした。
年初来高値更新銘柄が意外と多いのは、朝方株価が高かったためで、朝高の銘柄も結局は大きな陰線を引いて終わったものも目立ちました。
今日のADA指数は55.7%となり、昨日の68.1%から大きく低下しました。昨日は良好な相場環境が戻った感があったため買いを増やしましたが、今日の新興市場銘柄の崩れにより、25日移動平均線を割り込む銘柄が続出したため、それらを売却したことによるものです。
最近、ADA指数の上下の変動が激しくなっていますが、これはなかなか日本株自体が方向感の定まらない展開であり、私自身もそれに結構振り回されてしまっているためです。方向感が明確にならないと、私の手法は良い成果が出しにくくなってしまいます。
<中小型内需系成長株総崩れの展開に>
昨日(月曜日)は、中小型内需系成長株が息を吹き返したように見えましたが、今日のマザーズ指数急落により個別銘柄も大きく値を下げ、かなり今後の下げに警戒が必要な状況になってしまいました。
今日はベネフィット・ワン(2412)、アウトソーシング(2427)、じげん(3679)などが明確に25日移動平均線を割り込みました。RIZAPグループ(2928)など、上昇トレンドにある銘柄も大きな陰線を引いているものが多く、天井をつけてしまった可能性もあります。
さらには、すでに25日移動平均線を割り込んでいる日本M&Aセンター(2127)、寿スピリッツ(2222)などは、さらに株価下落が進み、下降トレンドへの転換を確定的にしつつあります。
一方、日揮(1963)、マツダ(7261)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、ジェイエフイーホールディングス(5411)など、長期的な右肩上がりの上昇になっていない銘柄群は、今日も堅調な動きの銘柄が目立ちました。
まだ断定はできないものの、昨日のように、中小型内需系成長株と、鉄鋼株などこれまで株価があまり上昇していない銘柄との株価上昇が共存するのは難しそうです。あるとすれば、中小型内需系成長株は調整入りし、株価上昇が出遅れていた銘柄に資金がシフトする、もしくはほぼ全ての銘柄が調整局面に入るというシナリオです。
とはいえ、将来はどうなるか誰にも分かりません。将来を予想したり決めつけることをしないのが私のスタイルなので、引き続き投資候補銘柄の株価をウォッチしながら、変化の兆候を見極めていきます。今は明確な方向性が出るまでの過渡期であると思ってください。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。