<今日の日本株>
2017年5月30日の日本株は、前場軟調だったものの後場持ち直し、日経平均株価の終値は前日比4円72銭安の19677円85銭でした。TOPIX、マザーズ指数は上昇して終わりました。
今日の値上がり銘柄1834に対し値下がり銘柄1581とほぼ拮抗、年初来高値更新銘柄は少し増えて128、対する年初来安値更新銘柄も72まで増加してきました。
今日のADA指数は68.9%となり、前日の71.2%からやや低下しました。株価が弱ってきて25日移動平均線を割り込んだ銘柄を売却する一方、新規の買いはできるだけ控えていることから、それがADA指数低下につながりました。
<強い銘柄は相変わらず強い>
今日は、デジタルアーツ(2326)、リンクアンドモチベーション(2170)、メディカル・データ・ビジョン(3902)などが高値を更新、GMOクラウド(3788)は日々上昇が加速するような動きで楽々と高値超えとなっています。
また、リブセンス(6054)が新たな上昇ステージに入ったような動きを見せるなど、底打ちからの反発をみせる銘柄も少なくありません。
その一方で、年初来安値更新銘柄が72も出ていることに、少し驚いています。私の保有している銘柄の動きをみるかぎり、72銘柄も年初来安値を更新しているなど、想像がつかなかったからです。逆に、今は非常に利益を得やすく、利益を少しでも伸ばす時期と考えているくらいです。
おそらく、今は利益をあげやすい相場環境にあることは間違いありませんから、利益を伸ばせていなかったり、逆に損失となってしまっている場合は、銘柄選択に問題があると思われます。
もし、年初来安値更新銘柄を保有しているような場合は、やり方を根本から見直してみた方がよいと思います。
例えば海運株は非常に弱い動きですが、日本郵船(9101)の株価チャートをみると、全く上昇する気が感じられない動きです。おそらく投資資金が海運株に入っていないためと考えられます。
株というものは、自分以外の投資家が、自分が買った価格より高い価格で買ってくれなければ利益が出せません。投資資金が入っていない株より、投資資金が流入して株価が高値追いをしている株に投資するのが、今の相場環境に最も合った戦略です。
繰り返しますが、今は利益を増やしやすい相場環境です。もし利益が増えていないのであれば、保有している銘柄の選択に問題があります。銘柄選びをもう一度見直し、少なくとも25日移動平均線を割り込んだ下降トレンドの銘柄には手を出さないようにしてください。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。