今日の日本株(2017年5月23日)

<今日の日本株>
5月23日の日本株は引けにかけて失速し、日経平均株価の終値は前日比65円00銭安の19613円28銭でした。TOPIXも小幅下落、マザーズ指数は終日堅調な動きで小幅高となりました。

値上がり銘柄1813に対し値下がり銘柄1674とほぼ拮抗、年初来高値更新銘柄はさらに増加して224銘柄、年初来安値更新銘柄は25銘柄と低水準です。

今日のADA指数は72.5%となり、前日の73.6%からやや低下しました。25日移動平均線や直近安値を下回ったものを売却したためです。強気継続は変化なしです。

<上値追いも騰落レシオの高騰にやや注意>
相変わらず強い銘柄は強い状況は続いており、ビジョン(9416)、ベネフィット・ワン(2412)など、高値更新をするだけにとどまらず、上昇が加速している印象を受けます。また、RIZAPグループ(2928)は、過去の高値水準である1000円台後半まで肉薄、リニカル(2183)は直近高値超え、フィックスターズ(3687)は底打ちの動きと、上昇トレンドの銘柄が多数を占めています。
ただ、下降トレンドの銘柄も3割程度存在する感触であり、いかに下降トレンドの銘柄を避けるかが利益を伸ばすためには重要となります。

なお、25日騰落レシオが149.5%まで上昇、かなりの異常値に達しています。ただ、騰落レシオがピークを近々付けるとしても、全ての銘柄が下落するわけではありません。強い銘柄は強く、弱い銘柄は弱いという二極化相場の流れがさらに加速するのではないかと思っています。要は、上昇トレンドの銘柄のみ保有していれば、特に心配することはありません。

<「底値圏で買う」とはどういうこと?>
私が実践している株価トレンド分析を使えば、底値圏での買いが実行できます。これはどういうことなのか、具体的な銘柄を挙げて説明してみます。

テラプローブ(6627)は、4月上旬に25日移動平均線を割り込み、5月中旬まで下降トレンドが続いていました。しかし、5月18日に25日移動平均線を明確に超えてからは順調に株価が上昇しています。

この銘柄の直近安値は5月16日の1107円です。そして25日移動平均線超えを確認した翌日5月19日の寄り付きは1230円でした。
つまり、直近安値から10%ほど高い株価で買うことができました。

仮に、株価がここから2000円、3000円と上昇したとすれば、直近安値の1107円で買おうが(実際はここで買うのは不可能)、25日移動平均線超えを確認できたあとに1230円で買おうが、それほど大きな差がないといえます。

25日移動平均線超えで買う、というのは、株価が下がり続けて25日移動平均線を下回っていた銘柄が、25日移動平均線の上に株価が浮上することを表しますから、底打ちの可能性が高まった状態です。

株価が下がっているときに買うとそこからさらに大きく値下がりして多額の損失を被ってしまう可能性がありますが、株価が下げ止まって25日移動平均線を超えてから買えば、再度の25日移動平均線で損切りとしておくことで、比較的低リスクで、上昇の可能性が高い銘柄を、しかも底値圏で買うことができるのです。

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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