<今日の日本株>
5月11日の日本株は上昇し、日経平均株価の終値は前日比61円46銭高の19961円55銭と、20000円まであとわずかとなりました。TOPIXも上昇しましたが、マザーズ指数は下落しました。
今日の値上がり銘柄1771に対し値下がり銘柄1724とほぼ拮抗でした。25日騰落レシオが126.2%と高水準に達していることもあり、全面高とはなりにくい相場環境です。年初来高値更新銘柄は253と高水準をキープ、年初来安値更新銘柄は12と少し増えていますが、決算内容の悪い銘柄の下落がその理由ですから特に心配ありません。
今日のADA指数は76.9%となり、前日の77.0%とほぼ横ばいでした。今日も銘柄入れ替えを行ったほか、決算内容が悪いため25日移動平均線を割り込んで下落した銘柄を売却したりしました。
<資金が入っている銘柄とは?>
個別銘柄には強い値動きの銘柄が目立ちます。その中には、ビジョン(9416)のように好調な決算に株価が反応した銘柄、サカタインクス(4633)のようにまだ決算発表が済んでいない銘柄、そしてエス・エム・エス(2175)やM&Aキャピタルパートナーズ(6080)のように、先月にすでに決算発表が済んでいる銘柄とまちまちです。
この中でやはり注目すべきは、すでに決算発表が済んでいる銘柄です。決算発表後も株価が上昇して高値を更新しているということは、決算内容を好感して新規の投資資金が入っている可能性が高いからです。
決算発表シーズンが過ぎれば、銘柄ごとの業績で株価の動きが決まります。とするなら、決算発表後の株価が強く推移している銘柄は、その後の動きも大いに期待できるといえます。
<買いそびれた場合はどうするか?>
私は先日来、ADA指数80%近辺まで買い進めているため、上昇トレンドにある銘柄であっても、他に買いたい銘柄がある場合、その銘柄と入れ替えることでADA指数を上昇させないようにしています。
しかしながら、入れ替えにより売却した銘柄の株価が次々と高騰しています。例えばサンフロンティア不動産(8934)、日本冶金工業(5480)、ユナイテッド(2497)などです。
このように、一旦手放した銘柄の株価が大きく上昇したとき、どうすればよいでしょうか?
わたしは、株価が大きく上昇して25日移動平均線からのかい離率が10%を超えているような場合、買い直しなどせず、あきらめて傍観することとしています。
このタイミングで買い直しをすると、仮にそこから株価が調整局面に入ってしまったようなとき、損失が大きく膨らんでしまう恐れがあります。私は「ここからどれだけ上昇するか」よりも、「このタイミングで買った場合、損切りになったらどの程度の損失となるか」を常に考えて行動しています。
それからすると、25日移動平均線から10%超かい離しているような銘柄は、損切りになった場合の損失が大きくなってしまいます。
ですから、手放した銘柄が大きく上昇してしまった時は、「縁がなかった」とあきらめるのです。
もちろん、そこから株価が調整して、25日移動平均線に近付いてくるようなことがあれば、そこは買いタイミングの1つとしてとらえてよいでしょう。
とにかく、損切りとなった場合に損失が大きくならないよう、25日移動平均線からのかい離が大きくないタイミングに絞って投資することがポイントです。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。