<今日の日本株>
GW連休の谷間である5月1日の日本株は、強含みで推移しました。日経平均株価の終値は先週末比113円78銭高の19310円52銭でした。TOPIXも上昇、マザーズ指数も上昇しましたが小幅にとどまりました。
今日の値上がり銘柄は2304、値下がり銘柄は1213と、指数の強さの割には下落している銘柄も多い印象です。
年初来高値銘柄はさらに増加して136、対する年初来安値銘柄も、数自体は17と少ないですが、こちらも先週より増えています。
今日のADA指数は76.4%となり、先週末の71.6%より上昇しました。銘柄入れ替えもしましたが、上昇銘柄となったものを新規に買った方が多かったので、指数も上昇しています。
<決算発表をきっかけに株価のトレンドに変化・加速が生じる可能性も>
決算発表シーズンに突入していますが、やはり決算をきっかけに株価が大きく動くものがみられます。例えば今日であれば日東電工(6988)が大幅高になったり、今期業績を上方修正したペッパーフードサービス(3053)はストップ高まで上昇しました。
実は、この2つの銘柄、ここまでの動きはだいぶ異なっていました。日東電工株は25日移動平均線を超えることができず、下降トレンドが続く中の今日の上昇で、一気に25日移動平均線を超えてきました。
一方、ペッパーフードサービス株は、上方修正の発表の前から株価は上昇トレンドとなっていました。そのため、今日の株価上昇で、上昇スピードが加速したという感じです、
このことから言えるのは、決算発表や業績修正発表は、その銘柄の株価のトレンドを変える(日東電工)ことや、トレンドを加速する(ペッパーフードサービス)ことが多い、ということです。
もし私がこの2銘柄を投資対象銘柄としていたならば、日東電工は保有しない状態で今日の大幅高を迎え、ペッパーフードサービスは保有した状態で今日のストップ高を迎えたことになります。
ですから、ペッパーフードサービスに対しては特段何もしませんが、日東電工は、25日移動平均線からのプラスかい離がそれほど大きくなく、ここで買っても良いと判断した場合は新規買いをします。
なお、上で年初来高値銘柄、年初来安値銘柄の両方とも増えていると話ししましたが、両方が増えるということは、二極化相場に進んでいる可能性が考えられます。
この場合、いかに株価が割安に見えたとしても、下降トレンドであれば手を出さない方が無難です。割安でも、人気がなく誰かほかの人がその株を買ってくれなければ、株価は上昇しないのですから。
5月3日より、日本株は5連休となります。明日は連休前の最終日です。この間のリスクに対応したいのであれば、保有株を減らしてキャッシュの比率を高めたり、プットオプションを買うなどしてもしもの事態に備えるのが現実的と思います。
なお、オプションに関しては質問をいただいているので、後日回答しますが、今一言だけアドバイスを出すとすると、私がいつも買っているのは大体10円~20円くらいのものです。突発的・予測不能な株価急落に対応するものですから、それほどお金を使う必要もありません。あくまでも掛け捨ての保険という感覚で使うようにしましょう。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。