年初来安値更新銘柄急増!その理由は?

私のブログでは、年初来高値更新銘柄と年初来安値更新銘柄を日々記載しています。
先週まで、ゼロや1銘柄、ということが大半だった年初来安値銘柄が、今日(4月3日)になって突然259銘柄にまで急増しました。

4月3日の日本株が、突然暴落したのでしょうか?いえ、そんなことはありません。

なぜ4月3日になって年初来安値更新銘柄が急増したのか、それは「3月まで」と「4月以降」とで、集計期間が異なるからです。

実は、3月までは、その前の年の1月から当日までの安値を更新した場合、「昨年来安値更新」としてカウントされます。
しかし、4月以降は、今年の1月から当日までの安値を更新した場合、「年初来安値更新」としてカウントされるのです。

つまり、先週の3月31日は、平成28年1月1日~平成29年3月31日までの安値を更新した場合にカウントされるが、本日4月3日は、平成29年1月1日~平成29年4月3日までの安値を更新した場合にカウントされます。
本日以降、集計期間が一気に1年近く短くなっているのです。一般に、集計期間が短い方が、安値更新となりやすいです。

私のブログでは、1月~3月までは、「年初来安値」ではなく「昨年来安値」と、言葉を使い分けていました。このことにお気づきの方はいらっしゃったでしょうか。

4月の初めは、今年のように年初来安値銘柄が急増したり、逆に年初来高値銘柄が急増します。
今年は年初来「安値」銘柄が急増した、ということは、今年に入ってからの日本株は、特に個別銘柄においては弱い動きをしているものがかなり多いことを表しています。
弱い動きの銘柄への深追いは禁物ですね。

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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