ご質問の回答(22)

<ご質問>
コラム、ブログなどでの情報発信をいつもありがとうございます。たいへん参考にさせていただいております。お陰様で損切りを確実に実行して、大きな損失を出す投資家からは決別できています。私は過去に長期投資推奨の某アクティブファンドの運用者による定期的な勉強会で、相場が下がっても気にしないで耐えてバイアンドホールドすれば、最後には報われるということを聞いて鵜呑みにして、そのとうりに持ち続てけていたのですが、その後塩漬けになったファンドで私にとっては大きな損失額についに耐え切れずそこで損切りして、総資産を半分にした苦い経験があります。そのような経験から立ち直るためには、足立先生の投資ルールはたいへん参考になっています。損切りは必ず実行しますが、現在でもまだ損失が怖いという思いが多分にありますので、最小単位の少額で個別銘柄に投資しています。そこで今回の質問なのですが、私はこれからは預貯金では増やせず、今後の私の収入と年金もあまり当てにならないので、資産運用は株式投資で増やそうと思い始めたのですが、私の周りの株式投資の見方は、株式投資は不確実なもので博打と変わらないから、深入りして下手をするとすべてを失う。少数の儲かる人のためには多数の損を被むり泣く犠牲者で成り立っているとんでもないものだ。汗水流してお金は得て増やすものでそれに反するという見方ばかりなのですが、確かに過去においてすべてを失って夜逃げしてしまった犠牲者もいます。すべて感でやったのでは博打と同じだと思います。多数の負け組が少数の勝ち組にお金をあげているということも本で何度も読みましたし、事実かもしれません。。だから株式投資は胡散臭い怖い危険となってしまうのも無理もないところがある気もしますが、足立先生自身の場合は株式投資をする上では、このような見方やイメージに対してどう考えられていますか?
すみませんがもうひとつ質問ですが、25日移動平均線などの移動平均線には単純や指数などの種類がありますが、足立先生はどれを使うのが良いと思いますか?
足立先生は本業の他毎日400銘柄をウォッチしてのポジション管理と忙しいのでは思います。
健康に気を付けて続けられることを願っています。

<ご回答>
ご質問ありがとうございます。
某アクティブファンドの運用者が提唱する「バイ・アンド・ホールド」は、バブル崩壊後の日本株では基本的に通用しにくい方法と考えてください。
私が実践する株価トレンド分析は、間違った場合の損失を最小限に抑えつつ、上昇トレンドが続く限りバイ・アンド・ホールドと同様の効果が得られるという、素晴らしい方法と自負しております。

また、株式投資がうさんくさい・怖い・危険というイメージが付きまとうのは、1つは「短期間で大儲けできる」と宣伝する一部の投資顧問の存在と、正しい株式投資のやり方を学ばずにマーケットに挑んだ結果撃沈した個人投資家が多数存在していることが理由と考えます。

しかし、正しい株式投資のやり方を学べば、マーケットというのは私たちが多額の資産を築くことを可能にしてくれる、とても素晴らしい場所に変わります。
私の周りにいる個人投資家の大部分は、株式投資で資産を築いています。私には真似できませんが、数十億円もの資産を株式投資でつくりあげた方もいます。
問題は、正しい株式投資のやり方を学ぶ場所がほとんどない、ということです。私はそんな状況を打開するため、今夏をめどに株式投資塾を開講し、私が直接個人投資家の皆様に株式投資の手法をお伝えする場を設ける予定です。

移動平均線については、私は証券会社のサイト、ヤフーファイナンスなどで通常描かれている単純移動平均線を用いています。他の移動平均線の方が効果が高いかもしれませんが、私は外出先でも証券会社のサイトから株価チャートをみて、即座に判断して売買する必要性がありますから、一般に使われている単純移動平均線を採用しています。

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

関連記事