<今日の日本株>
9月14日の日本株は、前場引けにかけて戻りを試したものの後場になると再び売られ、日経平均株価の終値は前日比114円80銭安の16614円24銭でした。TOPIXも下落、マザーズ指数は大幅に下落しています。
個別銘柄の動きをみると、値上がり988に対し値下がり2293と値下がりが優勢、年初来高値銘柄が12に対して年初来安値銘柄が16となっていて、年初来安値が少しずつ増加している印象です。
今日のADA指数は29.5%となり、前日の36.1%から低下しました。下降トレンドに転じる銘柄が日々増加しており、それらを淡々と売却しています。保有株のヘッジのため空売りも仕掛けているのですが、不思議と空売りした銘柄については反発してしまい、ヘッジにならず困っています。ここからさらに株価が調整した場合は保有株の下落により追加的な損失ないし利益の減少が生じてしまいますが、ある程度は仕方ないと割り切ることにしました。
<個別銘柄の状況は日々悪化>
今日はマザーズ指数が後場に入って下げ幅を拡大、モブキャスト(3664)、カヤック(3904)、モバイルファクトリー(3912)など株価が大きく下落する個別銘柄が目立ちました。いずれも最近まで大きく上昇していた銘柄であり、モブキャストは今日の下げで25日移動平均線を明確に割り込んでいますがカヤックやモバイルファクトリーはまだ25日移動平均線を割り込んでいません。
私が用いている株価トレンド分析では、よほど短期間に株価が急騰しない限りは、25日移動平均線を割り込むまでは保有を続けます。そのため、上記3銘柄のように、株価が短期間に大きく上昇した後にそこから下落が急激なものとなると、高値から30%、40%下落しないと25日移動平均線を割り込まないケースが多々あります。私は日々時価ベースで含み損益を含め毎日の損益を把握していますが、今日のカヤックやモバイルファクトリーのような動きをされると、25日移動平均線を割り込むまで含み益が大きく減少してトータルの損益も悪化してしまいます。それまでの株価上昇による大きな含み益が絵に描いた餅になってしまい、非常に気分がよくありません。
マザーズ銘柄にとどまらず、個別銘柄の状況は日々悪化している印象です。日銀のETF買いは今日も733億円実行され、これで4営業日連続ですが株価は下げ基調です。いつも言っていることですが日銀は上値を買わないため、下げのスピードがマイルドになる効果しかありません。このような相場環境で個人投資家が利益をあげるというのがそもそも無理な話で、やがてくるべきチャンスに備えて体力を温存しておくべきでしょう。株価が多少下がったからといって下降トレンドにある銘柄を逆張りで買い向かうことは、そこからさらに株価が下がったとき大きな痛手を被りかねませんから避けるのが無難ですし、私はしません。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。