8月5日の日本株と今週の投資戦略

<8月5日の日本株>
8月5日の日本株は朝方高かったもののそこからはじり安となり、日経平均株価は前日比44銭安の16254円45銭で引けました。TOPIX、マザーズ指数も下落して終えています。
相変わらず好業績・高成長銘柄の下落および決算発表による個別銘柄の株価の乱高下が続いていて、私自身も守り優先です。8月5日のADA指数は10.8%で、前日の10.5%とほぼ変わらずでした。

<現在の日本株の概況>
ここで、現在の日本株について概況をまとめてみることにします。まず、指数については日経平均株価こそ25日移動平均線とほぼ同じ水準にあるものの、TOPIXはやや下回っており、マザーズ指数に至っては明確に下回っています。
そして、私が日々ウォッチしている400銘柄から推測する限り、個別銘柄の90%以上が下降トレンドにあります。
もともと7月8日までの二極化相場で株価が上昇トレンドにあった好業績・高成長銘柄、例えばニトリホールディングス(9843)や寿スピリッツ(2222)などが、7月11日以降相次いで株価が下落して、足元では下降トレンドに転じています。
一方、二極化相場で株価が下降トレンドにあった銘柄は、東京製鐵(5423)や日本冶金工業(5480)、ジェイテクト(6473)など7月11日以降上昇を続けるものも散見されるものの、まだ下降トレンドのままの銘柄が多数です。ただし、概して株価の動きは底堅くはなっています。
それに加え、3月決算の第一四半期決算発表の内容が嫌気されて株価が急落する銘柄(ノジマ(7419)など)が目立っているという状況です。

<まともな銘柄に投資している個人投資家ほど損をした1か月>
もう少し簡潔にまとめると次のようになります。
・二極化相場で株価が上昇した好業績・高成長銘柄はここ1か月でかなり大きく下落している
・二極化相場で株価が上昇しなかった銘柄は下降トレンドのままの銘柄が多いが、一部上昇に転じているものもあり、概して下げ止まりの様相
・決算発表により株価が急落する銘柄が目立つ
私は二極化相場で株価が上昇していた銘柄を中心に保有していたため、ここ1か月でかなり大きく利益の減少ないし損失の拡大が生じています。私と同じような投資スタイルをとっている個人投資家仲間に聞いても、同様にここ1か月は非常に厳しいと言っていました。
一方、二極化相場で株価が上昇しなかった銘柄は、逆にここ1か月底堅い動きになっているため、直近1か月という期間でとらえれば、それほど悪い環境ではなかったかもしれません。
結局、7月8日までは好業績・高成長のまともな銘柄に投資していればそれなりの投資成果が上がっていたものが、7月11日以降で一気に崩れたというのが真相です。

<成長株相場から割安株相場へのシフトが起こるか?>
私がさまざまな銘柄の動きをみていて感じるのは、PER40倍、50倍といった高PERの成長株の下落が目立っているという点です。二極化相場では成長株の株価が上昇を続け、例えPERが高くとも高成長であれば許容されていた感があります。それが、足元ではたとえ高成長株でもPERが高ければ売られる、という傾向にあるようです。
一方、いくらPER10倍以下で割安にみえても、成長性が低ければ全く株価が上昇しなかったものが、低PERであればそれが評価されて株価が上昇する傾向にあるようです。前期と比べて減収減益予想にもかかわらず東京製鐵やジェイテクトの株価が上昇しているのは、その典型例と感じます。
まだまだ下降トレンド銘柄が90%以上ありますからもう少し観察を続ける必要がありますが、もしここから成長株ではなく割安株がいち早く上昇トレンドに転じるようなことが続出するならば、いよいよ投資対象を成長株から割安株にシフトする時期がやってくるように感じています。

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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