<今日の日本株>
7月20日の日本株は、朝方こそ安かったものの次第に強含みの動きとなり、日経平均株価は前日比41円42銭安の16681円89銭と小幅安にとどまりました。TOPIXも小幅安でした。一方、マザーズ指数は5日連続安と弱い動きが続いています。
今日のADA指数は46.6%と、前日の43.3%から少し上昇しました。ヘッジの空売りを入れていた銘柄につき、25日移動平均線を明確に上回ったため空売りを買い戻したことや、底値から反発して少し調整していた銘柄の高値超えに設定していた逆指値の買い注文がヒットしたことなどによるものです。
<理想的な「循環物色」の動きとなるか?>
今日の相場は、7月11日以降続いた二極化相場の巻き戻しからは一変し、二極化相場で買われていた銘柄の上昇が目立ちました。仮に足元の相場がすでに中長期的な上昇トレンドに入っているならば、この動きは非常に自然かつ理想的なものです。
中長期の上昇相場では、いわゆる「循環物色」が起こります。今まで買われていた銘柄が一休みするときは、買われていなかった銘柄に買いが集まります。そして、買われていなかった銘柄への買いが一巡して、買われていた銘柄が再度買われ上値追いの形になれば、相場全体の株価が底上げされる「循環物色」の状態になります。
循環物色が続けば、非常に勝ちやすい相場環境になります。株価が調整しても25日移動平均線を割らずに反発することが多くなるため、長期間保有を続けることができ、その間の株価の大幅な上昇の恩恵を受けることができます。
まだ今日1日の動きだけでは判断できませんが、そうした「兆候」もあることは頭に入れておいた方がよいと思います。25日騰落レシオが124.6%まで上昇し、やや過熱感も感じられる水準ではありますが、ここから循環物色でうまく騰落レシオ上昇を抑制しつつ株価の底上げが起こることを大いに期待したいものです。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。