本日7月1日、平成28年分の路線価が公表されました。全国平均で0.2%上昇と、8年ぶりのプラスとなっています。ただ、地域によって温度差があり、上昇した都道府県は東京、大阪、愛知、神奈川、埼玉、千葉、宮城など14にとどまっています。
さて、読者の皆様は株式など金融資産だけでなく、不動産をお持ちの方も少なくないとおもいます。また、親御様が不動産を多く保有されているという方もいらっしゃるでしょう。
路線価が公表されたことで、相続が生じた場合の財産額に多少なりとも変化が生じているはずです。路線価公表を良い機会として、相続財産の試算をされることをお勧めします。まずは現状を把握することから相続対策は始まるからです。
私どもでは相続が発生した後の相続税申告のみのご依頼をいただくことも少なくありません。そうしたお客様の多くは、被相続人の方が生前に何も対策をしていませんでした。相続に強い公認会計士・税理士に一度相続財産の試算をしてもらい、必要な対策についてアドバイスをもらっていたならば、後々相続人の間でトラブルになることもなかったのに、と残念に感じてしまうことも少なくありません。
もちろんご自身で試算してもよいですが、多少お金をかけてでも、公認会計士・税理士などにある程度正確な形で試算をしてもらうことを個人的にはお勧めします。現状を正確に把握し、それに見合った適切な相続対策を実行することが、ご家族が笑顔でいつまでも過ごせるために必要だからです。相続対策が必要ないケースも多々ありますが、これも正確な試算を行わないと分からないことです。
足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。