<今日の日本株>
週明け6月20日の日本株は大幅上昇となり、日経平均株価の終値は先週末比365円64銭高の15965円30銭となりました。一時は16000円台回復の局面もありました。マザーズ指数も3%以上の上昇となり、本日は全面高の展開でした。
今日のADA指数はマイナス18.8%となり、先週末のマイナス27.1%からマイナス幅が縮小しました。今日の戻りが大きかった銘柄や25日移動平均線を超えてきた銘柄の空売りを外すなどしたためです。
<イギリス国民投票の結果は「読まない」>
今日の日本株上昇の大きな理由は、イギリス国民投票を間近に控え、売り仕掛けをしていた投資家がイベントリスクを回避するために買い戻しを入れたためであると思われます。売り仕掛けをした投資家さえ、国民投票の結果は読めないのです(だからこそ買い戻しを実行しているのです)。大量に買い建てた状態でイベントを迎えても危険だし、逆に大量に売り仕掛けをしてイベントを迎えるのもリスクが高い、そんな状況です。
巷では、イギリス国民投票の結果がどうであれ、国民投票が終われば不透明要因がなくなる(株式市場は見えている悪材料よりも不透明要因を最も嫌うとされています)ため、株価は大きく上昇すると言われています。しかし、国民投票前に売り仕掛けの買い戻しが一巡してしまえば、国民投票の後に大量に買いを入れる投資家はなかなか思いつきません。結局、勝負することを避け、上昇トレンドの銘柄をある程度保有した状態でイベントを迎える、というのが現実的な路線だと思います。国民投票後株価が上昇するにしても、また二極化相場が続くと個人的には思っています。上昇トレンドが続く強い銘柄を買っておき、仮に国民投票の結果株価が大きく下がったなら、そのとき売却すればよい話です。
今日の日本株は大きく反発したとはいえ、まだ下降トレンドのままの銘柄が大部分です。下降トレンドの銘柄が次々と上昇トレンドに転換するまでは、守り優先でいきたいと思います。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。