<今日の日本株>
4月27日の日本株は、日銀金融政策決定会合を控えて積極的な売買が敬遠され、弱含みの動きとなりました。日経平均株価の終値は前日比62円79銭安の17290円49銭でした。一方、昨日大きく下落したマザーズ指数は2%ほどの反発となりました。急落銘柄が相次いだ私の新興市場銘柄の保有株も、今日は落ち着いた動きとなりました。このまま再度順調な上昇基調になってくれるとよいのですが。
今日のADA指数は35.4%となり、前日の33.3%から少し上昇しました。昨日一旦売却した銘柄のうち、動きの強いものを買い直したり、弱いものを売ったりといった銘柄入れ替えが中心でした。
日銀金融政策決定会合を控え、ADA指数を50%程度にするつもりでしたが、昨日の新興市場銘柄急落に伴い、想定より買いポジションを減らしてイベントを迎えることになりました。
<乱高下に巻き込まれにくい銘柄を中心に>
明日の昼ごろに、日銀金融政策決定会合にて何らかの追加金融緩和等が実施されるかどうかが判明します。判明後は、短期間に株価が大きく乱高下することが予想されます。そして、株価の乱高下は、為替レートの変動も同時にもたらすと思われます。
つまり、株価が急上昇すれば同時に円安になり、急落すれば同時に円高になるということです。
株式投資をするうえで最も困るのが、株価の乱高下です。株価の動きが穏やかであれば、適切なタイミングで買ったり売ったり損切りすることは容易ですから問題ありません。しかし、株価が乱高下した場合、適切なタイミングよりかなり高く買わされたり、逆にかなり安く売らされたりする可能性が高くなります。これが結果として余計な損失につながってしまうのです。
ですから、仮に日銀金融政策決定会合の結果、株価が上下に大きく振れようともあまり影響がないであろう銘柄を中心に保有することがポイントとなります。具体的には、日経平均株価や為替レートの影響を受けにくい、好業績の新興市場銘柄ということになるのでしょう。逆に、金融政策の影響を大きく受ける銀行株や不動産株、また為替レートの変動に対しての感応度が高い輸出関連株は、株価の乱高下に巻き込まれてしまう可能性が高いため、注意が必要です。
いずれにせよ、日銀金融政策決定会合、そして3月期決算発表というイベントを通過しないと、安心して投資できる環境とはなりませんから、まずはイベントを無理のないポジションで無難に乗り切ることが重要です。仮に追加金融緩和が発表されても、逆に株価は下がるかもしれません。相場とはそういうものなのです。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。