3月11日の日本株と来週の投資戦略

<3月11日の日本株>
3月11日(金)の日本株は大幅下落から切り返し、日経平均株価は前日比86円52銭高の16938円87銭で引けました。朝方は一時16575円75銭まで下げたもののそこから上昇し、17015円30銭と17000円超えとなる場面もありました。
前日のアメリカ株安や円高で、金曜日の日本株への悪影響を大いに危惧していましたが、終わってみれば非常に強い動きでした。
誰が買っているか分かりませんが、明らかに日本株には大きな買いが入っていると感じさせる動きでした。ヘッジファンドの売り仕掛けがなければ、しばらく日本株は堅調な動きを続けるような印象を受けます。
11日のADA指数は64.7%(前日は57.2%)と上昇しました。一旦買いを外した銘柄のいくつかが、直近高値を超えましたので買い直しをしたなどの結果です。今のところ、買い銘柄はおおむね順調な動きとなっています。

<マザーズ指数と日経平均株価の動きの違い>
ところで、日経平均株価とマザーズ指数の株価チャートを見比べてみると、今年に入ってからの動きは大きく異なることが分かります。
日経平均株価は、25日移動平均線を超えたのは3月2日になってからで、2月1日の高値をまだ超えることはできていません。
一方、マザーズ指数は25日移動平均線を2月22日に超え、かつ2月2日の高値をすでに大きく超えています。
実は、個別銘柄においても、日経平均株価と似たような動きをしている銘柄と、マザーズ指数と同じような動きをしている銘柄があります。
こんなとき、どちらを狙うべきかと言えば、やはりマザーズ指数のような、強い動きをしている銘柄です。

<強い銘柄を25日移動平均線超えで買えば大きな利益に>
例えば、そーせいグループ(4565)は、25日移動平均線を下回ったのは2月9日と10日のみで、25日移動平均線超えに転じたタイミングで買えばすでに株価は50%も上昇しています。
また、寿スピリッツ(2222)が25日移動平均線を下回ったのは2月12日だけです。25日移動平均線を超えた後で買えば、そこから30%以上の上昇となっています。
もちろん、これらの銘柄は現時点では25日移動平均線からのかい離率が高くなているため、ここからの買いは当然リスクがあります。かといって、日経平均株価と同じような動きをしている出遅れ銘柄を買っても、あまり上値は見込めないかもしれません。
今回、そーせいグループや寿スピリッツのような動きをした強い銘柄にうまく乗れなかった、という方も、同じようなチャンスはまた何度も訪れます。ポイントは、好業績が続き株価の動きが強い銘柄をウォッチリストに入れて毎日株価をウォッチしておき、今後相場全体が大きく下落した後の反発局面で買いを入れられるようにすることです。

足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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