<今週の振り返り>
今週の日本株は続落し、下方向への圧力を強く感じる相場となりました。週末の日経平均株価は18769円06銭となり、前週末より200円の下落です。為替レートもドル―円相場で円高方向に動いていること、また25日に受け渡し日ベースでの年内最終売買日を迎え、個人投資家の税金対策での換金売りが出ていること、外国人がクリスマス休暇のため売買が閑散としていることなどが原因と考えられます。
<来週の投資戦略>
上昇トレンドにとどまっている銘柄は日々減少しており、私が日々ウォッチしている約400銘柄のうち、上昇トレンドにあるのは1割ほどしかありません。実際、週末25日のADA指数も24.9%まで低下しています。
しかし一方で、週明けからは受け渡しベースで実質新年度入りであること、25日騰落レシオが76.5%とかなり低下していること(直近の最安値は9月24日の64.4%)にも注意する必要があります。つまり、ここからは近々反転上昇することも視野にいれた戦略を立てていかなければなりません。
<今後下降トレンドに転じる銘柄とマイナス乖離が小さい銘柄は要観察>
私の実践している株価トレンド分析では、下降トレンド入りした銘柄を順々に売却ないしツナギ売りしていきます。そのため、相場全体の調整局面の最終段階で下降トレンド入りして売却した銘柄は、そこから相場全体が反発局面に転じると真っ先に上昇トレンドへ転換します。
ですから、特にここから先で下降トレンドに転換して売却を余儀なくされる銘柄については、その後の株価の動きに十分注意し、再度上昇トレンドに転換したらすぐに買い直せるように観察しておく必要があります。
それ以外の、すでに下降トレンド入りして日が経っていて、25日移動平均線からのマイナス乖離が大きい銘柄は、相場全体が多少反発したくらいでは上昇トレンドに転じることはないでしょうから、それほど慌てて準備する必要はありません。
したがって、ここからの相場は、いつ反転してもよいように、今後下降トレンドに転じる銘柄と、すでに下降トレンドにあるものの25日移動平均線からのマイナス乖離が小さくいつ上昇トレンドに転じてもおかしくない銘柄については、日々株価をウォッチして適切なタイミングで買い直しができるように準備しておくべきでしょう。
10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。