日本株は米株安・円安の綱引きでどちらに向かうかー2024年4月10日の日本株

4月10日の日本株

4月10日の日本株は、終日大きく売り込まれることはなかったものの軟調な動きで、日経平均株価の終値は前日比191円32銭安の39581円81銭でした。
TOPIXも下落しましたが東証グロース市場250指数は小幅に上昇しました。

値上がり銘柄2091に対し値下がり銘柄1898とほぼ拮抗、年初来高値更新銘柄は151、年初来安値更新銘柄は29でした。

ADA指数は55.8%となり、前日の58.7%からやや低下しました。移動平均線割れの保有株を売却したことなどによるものです。

アメリカ利下げ観測後退の影響は

個別銘柄をみると、富士電機(6504)など高値更新となる銘柄もありますが、高安まちまちという感じで、方向感が出にくくなっているように思います。引き続き上昇トレンドの強い銘柄を保有するというスタンスに変更ありません。

なお、昨晩発表されたアメリカの3月消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.5%のプラスと伸び率が前月より拡大、市場予想も上回ったことで、FRBによる早期の利下げ観測が後退したことを嫌気し、アメリカ株は大きく下落、そしてドルー円相場はおよそ34年ぶりとなる153円台まで円安が進みました。

日本株は、NYダウとドルー円レートに概ね連動しており、NYダウの下落はマイナス要素、円安はプラス要素です。昨晩はマイナス要素とプラス要素が同時に発生しており、日本株の下落が限定的なもので済むかどうかをよく観察しておきたいと思います。

いずれにしろ、上昇トレンドの強い銘柄を保有継続し、下降トレンドになったら売却、というルールを守っていれば、ここから大きな下げに転じたとしても対応できます。相場観を持たず、株価の動きに合わせて自然体でいるようにしましょう。

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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