大幅高だが典型的な「日経平均株価だけ」上がる状況ー2023年11月15日の日本株

11月15日の日本株

11月15日の日本株は、寄り付きから大きく上昇し、その後も上値を伸ばして大幅高で引けました。終値は前日比823円77銭高の33519円70銭でした。
TOPIXも上昇しましたが上昇率は日経平均株価に大きく劣っています。マザーズ指数も大きく上昇しました。

値上がり銘柄2430に対し値下がり銘柄1568と値上がり優勢、年初来高値更新銘柄は81、年初来安値更新銘柄は24でした。

ADA指数は36.5%となり、前日の31.2%から上昇しました。朝から高く始まったので新規買いは控えましたが、空売りの買戻しを行ったことにより、ポジションは増加しました。

やはり日経平均株価の買いが有効か

個別銘柄をみると、地主(3252)、クスリのアオキホールディングス(3549)、日本マイクロニクス(6871)、伊藤忠商事(8001)などが高値更新となりました。

ただ、日経平均株価は今年6月につけたバブル後の最高値に肉薄する水準まで一気に駆け上がったものの、年初来高値更新銘柄は100を切る少なさです。

本日の日経平均株価への寄与度をみると、上位10銘柄で日経平均株価を500円以上押し上げたことになります。一方、本日は値下がり銘柄もかなり多く、全面高とは程遠い状況です。決算発表シーズンということもあり、急落している個別株も目立ちます。

例えば私であれば銀行株を強めに買ったりしているのですが、本日は銀行株の多くが下落していますので日経平均株価上昇の恩恵をあまり預かれませんでした。正直、どの個別銘柄を持っているかでパフォーマンスが大きく変わるという、運の良しあしで成績が変わってくるという状況です。

一方、私は日経平均先物へ投資していますが、これは今日の上昇をまるまるゲットできています。個別株だけだとおそらく日経平均株価上昇の恩恵をそれほど受けることはできないと思いますが、先物に投資していれば、日経平均株価上昇の恩恵を100%受けることができます。

6月につけたバブル後高値まであと少しですし、ここを超えてくるかもしれませんが、本日のマーケットの動きからすると、全面高にはならず、買われる銘柄が結構頻繁に変わる可能性も高いと思っています。
そのような状態で個別株を保有しても、日経平均株価の上昇とは程遠いパフォーマンスにとどまってしまう恐れが大きいです。日経平均株価連動型ETFや日経平均先物への投資により、日経平均株価が上がった分だけ利益を得られるようにしておくことは結構重要ではないかと考えています。

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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