日米長期金利、為替レートの動向にも注目ー2023年9月22日の日本株と今週の投資戦略

9月22日の日本株

週末9月22日の日本株は、寄り付き大きく下げて始まったものの、その後は下げ幅を縮小する動きとなり、日経平均株価の終値は前日比168円62銭安の32402円41銭でした。
TOPIXも下落しましたが、マザーズ指数は朝安後大きく切り返して2%近くのプラスで終えました。

値上がり銘柄2142に対し値下がり銘柄1831とほぼ拮抗、年初来高値更新銘柄は47、年初来安値更新銘柄は65でした。

ADA指数は14.6%となり、前日の13.7%から少し上昇しました。空売りを成長株に多く入れているため、反発による買戻しを行ったことが影響しています。一方、保有株の売却も一部行いました。ロング・ショート戦略で、空売りもまだかなり残っています。

日米金利動向に注目

個別銘柄をみると、アズーム(3496)、霞ヶ関キャピタル(3498)、みずほフィナンシャルグループ(8411)など高値更新となる銘柄も散見されました。一方、年初来安値更新銘柄が年初来高値更新銘柄を上回り、弱い銘柄は値を崩す展開となりました。

朝安後切り返しましたので、今週引き続き反発局面となるかに注目したいと思いますが、株価以外では、日米の長期金利(10年物国債金利)の変化の有無をしっかり観察したいと思っています。

アメリカでは、FOMCで今回の金利据え置き、今後の1回程度の利上げの方針が織り込まれていますが、10年物国債の利回りは高値を更新しており、利回り低下にはなっていません。

また、日本では日銀金融政策決定会合にて、現在の金融緩和を継続する決定がありましたが、10年物国債の利回りはじわじわと上昇を続けており、金融緩和継続にもかかわらず利回りが上昇しています。

これらのことから、アメリカの債券市場ではインフレ率の高止まりの懸念、日本の債券市場では近々の日銀の金融政策の変化の織り込み(利上げ方向への転換)が行われていると予想します。

日本の国債利回り上昇は今のところそれほど株価に影響なさそう(逆に銀行株などには追い風)ですが、アメリカの国債利回り上昇は、インフレ高止まりの懸念の表れととらえるべきで、インフレ高止まりはアメリカ経済に悪影響を及ぼしますから、株式市場への波及により、株価が大きく下がることは常に頭のどこかに入れておく必要があると思います。

金曜日はマザーズ指数が大きく切り返し、成長株の底打ちを期待する向きもありますが、長期金利が上昇傾向のうちは成長株には逆風が吹いていることになりますから、個人的には引き続き成長株よりも銀行株など強い銘柄を追いかけていきたいと思っています。

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足立武志
1975年神奈川県生まれ。足立公認会計士・税理士事務所代表、株式会社マネーガーディアン代表取締役。株式投資・資産運用に精通した足立公認会計士・税理士として、個人投資家への有益な情報発信に努めている。

10万部超ベストセラーの『株を買うなら最低知っておきたい ファンダメンタルズ投資の教科書』(ダイヤモンド社)など著書10冊超。楽天証券「トウシル」でのコラム連載11年、570回超。日本経済新聞社、楽天証券、マネックス証券、日本取引所グループ、資産運用EXPOなどセミナー講師多数。

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